黄と赤の瞳

□第5章
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小雪『っ飛影…(早く、早く飛影に会いたい…!)』


走っているのにあたしの頭の中は、飛影に会うことでいっぱいだった。
その為あたしは、飛影が居る所までに掛かった約20分間……ほぼ全力、ノンストップで走り続けていた。

着いたのは 少し古めの倉庫だった
あたしは迷わずそこへ足を踏み入れる
粉っぽい空気が充満していて、むせ返りそうになりながら目の前の光景に絶句した


小雪『…………っ!』


中で見たのは、緑色の学ランにオールバックの男の子が全身緑色の至る所に目がある男の子に追い詰められている光景だった
あたしは直ぐに、後者が飛影だと分かった


小雪(…飛影っ……。)


飛影の姿に驚きながらも、飛影に会えた事の嬉しさの方が勝る


飛影「すぐに残りの3人もあの世に送ってやる……安心して先に死ね!」


飛影はそう言って 男の子にトドメを刺そうとする
その目は、獲物を狩る獣のそれだった


小雪『っ飛影!!止めて!!!』


あたしが咄嗟にそう叫ぶと 飛影は動きを止めてこっちを振り向く。

飛影「なっ!!小雪!?…何故…ぐはっ!」


飛影があたしを呼んだ瞬間 飛影の背後から霊気の塊が飛んできた


飛影「な に?!だ…誰が…一体…っ暗黒鏡?!(…まさか 反射を利用して?!)
俺が…避ける事まで計算して撃ったのか?!」


あたしは一部しか見てないため、話が見えてこない
しかし、今の技を使ったのが飛影ではないことくらいはわかる


小雪(…あの男の子が…さっきの霊丸を?…でも 男の子は反対側に…)


そう思った時、その男の子が話し出す


?「伊達に足掻いていた訳じゃあねぇのよ
鏡で反射した霊丸の軌道上に、てめーをおびき寄せたわけよ…」

小雪『あ、反射させたんd……っ!飛影!!』


あたしが納得したとき、飛影の体が傾いた


飛影「なんて 奴だ…。……っ……小雪………。」

――ドサッ

飛影は重力に従って その場に倒れてしまった。




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