黄と赤の瞳

□第9章
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四聖獣の2匹目白虎を倒したあたし達は、最上階への道のりを着々と進めていた
暫く歩いていると、目の前に幾つかの扉が見えてきた
そこで幽助が桑原に問う


幽助「桑原、どの道行きゃいいと思う?」


その問いに桑原は少し悩んだのち、右から2番目と答えた


幽助「よっしゃ、じゃ行こうぜ」


飛影は幽助が疑いもせず進むからか、本当にそこで良いのかと聞いていたがおそらく大丈夫だろうと思う
理由は簡単、幻海さんの後継者選びの時にそれが証明されているから
桑原の感知能力はかなり高い
もっとも あたしはその瞬間を見ていないのだけれど…幻海さんが言ってたし本当だよねっ?







迷宮城最上階―――――



辺りが窺えない程の暗闇の中、映像が映る水晶のみが不気味に光っていた
そんな中四聖獣の一人、朱雀が呟く


朱雀「奴らの中によほど霊感の強い奴ら居るようだ…罠の無い最短の道を選んで我々のもとに向かって来ておる」

と言っても、もう俺と青龍ふたりしか残っておらんな…


それに言葉を返すもう一人の四聖獣、青龍


青龍「…御安心ください朱雀様……所詮前のふたりは前座…私青龍が、奴らを皆殺しにしてご覧にいれます」

我等二人で、人間界への進出を果たしましょうぞ


そう言ってこの部屋から姿を消した青龍

四聖獣と幽助達5人の距離は着々と縮まっているのだった―――………







―――――――――――

―――――――



5人で話しながら暫く歩いていると 目の前に大きな扉が見えて来た
両サイドには竜の置物が飾ってある


蔵馬「…多分此処が青龍の部屋だろう、今まで以上の強い霊気が流れ出ている……!」


これで3体目か…そう思うとここまでの道のりは早かったのか、それとも遅かったのか…
どちらにしろ苦戦したことには変わりないのだ


小雪(油断しない…)


みんなにも、先ほど緊張感を持てと念を押されていた
緊張感は持っているつもりなのだが……
念のため、心の中でもう一度気を引き締めなおした
それとほぼ同時に、前の扉が音を立てて開いた


幽助「ん?………!!」


その先に立っていたのは、やはり


青龍「お前達の悪あがきに、朱雀様はいたくご立腹だ…だが、調子に乗るのもここまでだ」


四聖獣の一人、青龍だ
開いた扉から中に入ると、扉が大きな音を立ててしまる


小雪(自動ドア…?!)


…せっかく入れなおした彼女の気合いは、もう既に跡形も無かった――――――………
たった6、7行間の緊張感には、はたして意味があったのだろうか…?
自分の集中力の無さを嘆く間に、再び青龍が口を開いた


青龍「……五体満足で死ねると思うなよ ククク…」

桑原「なにぃ〜?えっらそーにこのヤロォー」




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