黄と赤の瞳
□第7章
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あれから暫く歩いていると、いつの間にか目の前に大きなトンネルのような形をした、入口が見えてきた
いかにも…という感じの入り口に少し苦笑する
幽助「…此処が入口か……虎穴に入らずんば虎児を得〜ず…前進あるのみだ!」
あたしは 幽助の竹を割ったような無策に、少し……いや、かなり不安になった
暫く進んでいると
――パタパタ
と言う可愛らしい音と共に、可愛らしいとは無縁の大きな目玉の体をした、コウモリらしき物体があたし達の方へ飛んできた
そして、一体何処に口があるのか分からないが喋りだした
《ようこそ、迷宮城へ
この城に入らんとする者達は、裏切りの門の審判を受けねばなりません》
幽助「審判だぁー?!」
するとさっきのコウモリは、トンネルの向こうの少し開けたところの壁に近づいた
よく見てみれば、コウモリの近くには何かのレバーがある
コウモリがそのレバーを下げると
――――…ゴゴゴゴゴゴゴゴ
と言う音がして
幽助「何ィ?!天井が降りてきた!!」
そう、天井が降りてきたのだ
小雪(……っ?!うそ!今?!体勢が悪い!!)
体勢を立て直したかったが そんな思いも虚しく…その体勢のまま天井が降りてきてしまった
降りてきた天井を、みんなで支える
小雪『…っつ!!』
蔵馬「くっ!」
かなりの重さだから、少しでも力を抜いたら潰れてしまいそうだ
《その門は大変頭が良いのです、支えている者の力を読み取り、ギリギリで耐え得る重圧を掛けてきます
一人でも力を抜けばぺシャンといきます》
幽助「くそっ!」
《一人が裏切って逃げようとすれば、残りの者は全て潰されますし、お互いを信頼し合いながら力尽きて全員潰されて死ぬのもいいでしょう》
桑原「く くそったれが……!ふざけやがって!」
小雪『…っ要するに、“裏切り者”だけが、ッお城に入れるって事…?』
あたしがそう言うとコウモリはホホホホホホ…と笑いながら続ける
《ええ、そうです
ですから貴女には申し上げたでしょう
こちらへ来ませんか…と》
小雪『…っそんなの、ッ言って、なかった!!』
そう思ってもう一度思い出してみるが、やっぱり言われてないと思う
そもそもあたしにみんなを裏切るつもりなんてないのだけれど
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