黄と赤の瞳

□第5章
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飛影と別れて、2週間くらい経った
その間ずっと幻海さんとの修行をしていた
幻海さんの修行は、とても厳しくて…けどそのおかげで短期間で強くなった
霊気を使って人の傷や怪我を治したり、妖気や霊気を感じることもできるようになった
けど、その力を使っても飛影を見つけることは出来なかった


小雪『飛影…何処にいるの?…っ会いたいよ』


そう呟きながら 飛影から貰った刀を抱きしめる
あたしは気が付けば いつも飛影のことを考えていた
修行の合間、ご飯中、入浴中、布団に入ってから寝るまでの時間…何処を思い返してみても飛影の事を考えている。

そのせいかこの2週間 あまり寝ていない
寝たら…決まって飛影の夢を見る
飛影に置いていかれる夢を…
起きたら涙が出てるし、夜中は魘されて何度も目が覚めた

怖くて、眠れなかった

最近は気を紛らわすため、夜は一人で森に行き修行をしている
そんなある日…いつもの様に森へ入った時だった


小雪『!!…っ飛、影…?』


かなり遠いが微かに飛影の気配を感じる
あたしが飛影のそれを間違える訳がなかった

嬉しいと同時に…浮かんできたのは一つの疑問


小雪『何で?』


此処からだとかなり距離がある
けど今のあたしは、そんな遠くまで気を感じられるほど強くない
……飛影の妖気がそれだけ高まってる?


小雪(どうなってるの?)


気づけば、あたしの足は飛影の方へと進んでいた




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