終わりのセラフ 長編 ミカ落ち

□終わりのセラフ 長編
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院長「はい、クリスマスの今日。

また新たな家族が2人も入ります!

凛花ちゃんと優一郎君です

みなさん仲良くしてあげてくださいね〜」



私と同じ日に入所する優一郎君はそっぽ向いてる

家族かぁ

そんなの考えたこともなかったよ

今までそう呼べる人もいなかったし



「はーい!」



私と同じ歳っぽい男の子が返事をした

優一郎君もそれにちょっと反応した



ミカ「やぁ!僕はミカエラ!

2人とも8歳なんだって?

僕と同い年だね

この孤児院だと8歳は最年長だから仲良くしたいなぁ!」



『うん!これからよろしくね!』


ミカ「うん!」



私は直感的にこれから楽しくなる!そう思った

優一郎君はプイとまったあっち向いちゃった

素直じゃないなぁ・・・


その優一郎君の手をミカエラ君はガシッとつかみ

半ば強制的に握手をしてよろしく!!と言った



優「なっ、なんなんだよオメーは!?」



あ、キレた

ミカエラ君がリーダーみたいそりゃそうだよ

あ、ケンカが始まった



『あはは・・・』


思わず、失笑してしまった

案の定優一郎君が負けてしまった、仲良くなるためにケンカとは・・・!

実に興味深い←


ミカ「改めまして優ちゃん、りんちゃん

僕はミカエラ、君たちと同じでひとりぼっちだったけど

今はいっぱいの家族がいる

そして今日、君たちも・・・・」



優「・・・くだらねぇ。何が家族だ」



そして優ちゃんは身の上話をする

やっぱり訳ありなんだ・・・

続いてミカエラ君も話し始めた

なんと壮絶な・・・・

私は虐待されていない分ラッキーだったなって本当にそう思う

他のみんなもわっと喋り出す

ちょっと驚いた



ミカ「でーもー

僕らはさみしくありません

なぜならー

今日から優兄ちゃんとりん姉ちゃんが来てくれたからでーす!」



「「やったぁぁぁぁ!!!」」



優「ぎゃあああああっ!!」


『ええええ、タンマ!』



子供たちが一気に飛んできた

年下だとはいえ結構な重さだよ・・・・!!

あぁ、これからすごく楽しそう



院長「・・・・仲良くできそうね」


その時だった

院長先生の鼻からいきなり血が流れだし、バタッ!と倒れた



「「先生!!? 院長先生!!」」


『大丈夫ですか!?いきなりなんで・・・・!?』



それと同時に外からは大きな物音が響き渡った

いたるところで家事が起こりバスがお店に突っ込んでいた

それを対応する大人もいない・・・・・まさか!



大人がいない・・・?
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