第三舎房

□大好きだから‥‥
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「‥‥っで?
オレにどうしろってんだ?あぁ?」
そう言って、少し睨みを利かせただけで、「ヒッ!!」と、情けのない声を出して逃げ場のないソファの背もたれを越えてでも逃げ出そうとする二人の男。
その男たちの後ろに控えた黒服達にも睨みを利かせ、机の上に置かれたジュラルミンケースを自分の方へと引き寄せると、そのケースの中を相手の了承もなしに勝手知ったるというふうになんなく暗証番号を解読する猿門。
その中から出てきた大量の書類の一枚を見つめ、アップルグリーンの瞳を鋭く細める。
そして、「‥‥分かった‥‥。」
短くそう言うと、座っていたソファから体を起こし、鋭い眼光のまま「1時間で支度する。それまでにテメェ等も船に戻って、
 

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