カゲロウプロジェクト 私の居場所
□第五話
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「っ……?」
ふと、何かの音がした気がして目を開けた。
カーテンを閉め忘れた窓の外は暗くて、すっかり夜になってしまっているのが分かる。
机の上に放り投げてあった携帯で時間を確認すると、時刻は夜の十二時を回っていた。
「……あぁ、そっか」
眠る前、何をしていたんだろうと考えてみて、あの出来事を思い出す。
「バカだなぁ、私……」
結局、こうなるのか。
結局、私は裏切られるのか。
私が誰かを信じても。
相手が私を信じてくれる保障なんてないのに。
そんなの、とっくの昔に知っていたのに。
どうして、信じたいなんて思ったんだろう。
どうして――――
「まだ信じたいなんて、おもうんだろうね……?」
コココン、コン、ココン
「え……?」
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