カゲロウプロジェクト 私の居場所

□第五話
1ページ/6ページ


「っ……?」

ふと、何かの音がした気がして目を開けた。
 カーテンを閉め忘れた窓の外は暗くて、すっかり夜になってしまっているのが分かる。
 机の上に放り投げてあった携帯で時間を確認すると、時刻は夜の十二時を回っていた。

「……あぁ、そっか」

眠る前、何をしていたんだろうと考えてみて、あの出来事を思い出す。

「バカだなぁ、私……」



 結局、こうなるのか。



 結局、私は裏切られるのか。




 私が誰かを信じても。



 相手が私を信じてくれる保障なんてないのに。






 そんなの、とっくの昔に知っていたのに。






 どうして、信じたいなんて思ったんだろう。





 どうして――――





「まだ信じたいなんて、おもうんだろうね……?」





コココン、コン、ココン





「え……?」





.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ