暗闇の先に
□5,狂った世界
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あれから私達は色々な場所を転々とした。
物資調達や移転先の探索はダリルとリック。
私とマギー、キャロルは料理や洗濯の合間を縫って出産に備えてハーシェルから色々と教わった。
Tドックとグレンは見張り。
ベスはカールのお守役。
...それぞれがグループの中で役割を持って行動をする。
本格的な冬になると流石に動物達も居らず食事は十分に取れなくなり、子供達やローリ以外は痩せ細った。
「メイ、お前痩せたな。」
ある日、私のすぐ横で見張りをしていたダリルが言った。
「ダリルもね。」
「...ほら、肉がねぇ。」
そう言いながら私のお腹まわりをつまんでみせた。
「どうせ私は太ってましたよ‼」
私が皮肉交じりにそう言うとダリルは「俺は前の体型の方が抱き心地がいいから好きだ。」と言う。
「今は抱き心地が悪いって?」
ダリルの言葉にそう言い返すと「あぁ。」と言って私の体を引き寄せる。
「絶対ダメ‼
こんな所で絶対出来ないわ‼」
ウォーカーの出入りがなさそうな家を見つけた私達。
私達は外の見張りを頼まれたのだが…。
「しょうがねぇだろ。
もうすぐ春なんだ...発情期だよ。」
ダリルはそう言って私にキスをしはじめる。
もうすでに何度もこんな風に隠れて行為をしてきた私達。
ダリルは私の弱い所を確実に攻めてくる。
声を我慢する私とは真逆にいつもダリルは私を虐めてくる。
声を出せばウォーカーも来るし、誰かしらに気づかれる。
...そんなスリルの中で一晩をいや、一冬を過ごした。