novel
□juvenile
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「やだーっ!!」
「…メロ」
「やだっ……っ…いやだぁ…!」
ドアの前に立ちはだかり、彼の行く手を阻む金髪のセミロングに、彼はほとほと困り果てていた。
「メロ、どうしてですか」
「…メロ、そこを開けて下さい」
「…メロ、」
Lが溜め息を吐きながら困惑しても、優しく諭しても。
メロは「いやだ」の一辺倒で、上目遣いで見上げていた瞳にはついに涙が溜まり始めた。
「メロ、どうして泣くんですか。私はここを開けて下さいと言っただけです。」
「いやっ!いやだ!」
金髪のセミロングヘヤーに対照的な黒い服、その服と更に対照的なだだっ子のような態度。
「……」
Lは親指の爪を噛み、どうしたものかと思案する。メロは涙がたくさん溜まった目で、それをじっと見上げている。
「メロ、あなたが言いたいことは分かりました。しかし私も人間ですから、トイレに行かない訳にもいきません。」
Lはメロを軽々と抱き上げると言った。
「ダメっ!行かないで!!」
この体格差でかなう筈は無いのだ、メロは涙をこぼしながら必死に訴える。
ついに頬を伝ってしまったメロの涙を指先で拭い、Lは困惑した、けれど優しい表情で言った。
「メロ、泣かないで下さい…どうして私がトイレに行くのがそんなに悲しいんです?」
「だって…だからぁ…」
メロはゆったりしたジーンズ越しに、少し盛り上がったLの股間を見て言った。
「俺がしてあげるって言ってんじゃん!!」