☆彡拍手のお礼ログ
□2020年度
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(2020年4月1日)
「新年度あけましておめでとうございます!!草間野分です。今回からは『毎回がプロポーズ!』編をお届けします♪」
「ご訪問ありがとうございます。上條弘樹です。初っ端から野分のバカが変な挨拶してすみません。」
「ヒロさん、なんか遠くないですか?」
ヒロさんはソファーの隅っこに座っていて、俺との間にはクッションが3つも置かれている。
「もしかして警戒してます?」
「してるに決まってんだろ!『毎回がプロポーズ!』ってマジでやるつもりかよ!?」
「やりますよ。前回決めたじゃないですか。一度決めたことは最後までやりとげないと。」
平然と答える俺に、ヒロさんは頬をピクピクさせながらクッションを抱えるようにして防御を固めている。
「大丈夫です。読者様の前で襲ったりしませんから。」
「当たり前だろっ!!俺はお前の恥ずかしい言葉攻めから身を守ろうとしてるだけだ!」
恥ずかしいことや、言葉攻めをしているつもりはないんだけどな…
「ヒロさん、今からちょっと真面目な話をするので聞いてください。」
「ん!?…改まってなんだよ?」
ヒロさんはクッションを膝の上に置くと、身体を俺の方に向けて姿勢を正した。
俺の目を真っすぐに見つめて、俺が話しだすのを待ってくれている。
「いつもハメを外して子供っぽいことばかりしてしまってごめんなさい。ヒロさんと一緒だと嬉しくてついつい調子にのってしまうんです。」
「子供っぽいって言うか大型犬って感じだな。お前らしくていいんじゃねーの?人前でイチャイチャされるのは抵抗あるけど、お前が相手なら嫌…ではないし…」
最後の方はしどろもどろになりながらも、ヒロさんは心配そうにフォローしてくれている。
だけど、俺はヒロさんに慰めてもらってばかりじゃダメなんです。
「そう言ってもらえると嬉しいです。だけど俺、最近読者の皆様からも変態っぽいって思われてしまってるみたいで、もうちょっと理性を保って…えっと…」
「人間らしくなりたいと?」
「俺は犬じゃないです〜」
「あ、すまん!」
前々から気になっていたんだけど、ヒロさんの中で俺は『変態ワンコ』キャラに認定されてしまっているようだ。
原作や他のサイト様の野分に比べても俺には理性が足りないと思う。
「兎に角!俺はヒロさんに相応しい頼りがいのあるカッコいい男になりたいんです。」
「それ、今年度の豊富?」
「はいっ!!」
尻尾をブンブン振るワンコのように元気に返事を…はっ!!
ヒロさんにも見えない尻尾が見えていたようでクスクスと笑っている。
「あはは…悪い。やっぱお前、犬っぽいわ。」
「うっ…」
「だけどさ、お前は十分頼りになってるし、カッコいいと思ってる。バレンタインとか女にモテ過ぎてて心配になるくらいだ。だからそんな顔しないで、もっと自信持てよ。」
「ヒロさん…」
ヒロさんはお世辞も嘘も言わない。それは解ってるけど、俺はもっともっとステップアップしたいんだ!
「今回はプロポーズ編の1回目なので大人っぽくロマンチックに決めたいんです。俺のカッコよさに胸キュンし過ぎて感極まって泣いちゃうヒロさんが見たいです!!」
ヒロさんに惚れ直してもらいたい!
「お前…そんなこと考えてたの?」
ヒロさんは呆れ顔で溜息をついている。もしかして…
「今、俺のこと『変態』って思いました?」
「うん。読者様も俺と同じ気持ちだと思うぞ。」
「えっと、さっきのは俺の心の声なので聞かなかったことにしてください。」
「無理。」
マズイ…1回目からドン引きさせてしまった。こうなったら強硬手段だ。
「新年度あけましておめでとうございます!!草間野分です。今回からは『毎回がプロポーズ!』編でお届けします♪」
「無理やり無かったことにしてんじゃねーよ!」
殴られた…
「今度は俺が真面目な話するぞ。」
「あ、はい。どうぞ。」
「お前が憧れてる大人でロマンチストって秋彦のキャラだろ。」
はっ!!!それは盲点だった。
俺、知らず知らずのうちに宇佐見さんを意識していたのかも。
「秋彦は繊細で王子様みたいなところがあって男から見てもカッコいいと思うけど、だからこそアイツの前ではプライドを崩せねーんだよ。弱いところやカッコ悪い姿は見せたくなくて背伸びして張り合って…結局気持ちを伝えられないまま失恋したのお前も知ってんだろ?」
「ヒロさん…」
「俺のプライドの壁を崩せるのはいつでも直球でぶつかってくる年下ワンコ攻めのテメーだけだ。ストーカーで妄想癖があって自称『ヒロさんバカ』で…どれだけ俺のことが好きなんだって呆れるくらい愛してくれて…」
あれ?
「だから、お前はそのままでいてくれ。俺はお前でないとダメなんだ。」
「ヒロさん///」
あれあれ…今、胸がキュンって
「俺には『草間野分』が必要だから、一生傍にいろ!」
うっ…胸が〜
「ヒロ…さん…」
「返事は?」
「は…はいっ!!」
「よし!スッキリした!」
はーーーっ…凄い破壊力。
ヒロさんは満足そうだけど、俺はちょっと複雑な気分です。
「あの〜」
「ん?」
「俺がプロポーズするはずだったのに、ヒロさんにされちゃいました。」
しかも、男らしくてカッコよくて、ハートをズキューン!と撃ち抜かれたような衝撃まで走った。
「へっ…?あっ///」
みるみるうちに真っ赤になっていくヒロさん。どうやら無自覚だったみたいだ。
「先を越されちゃいましたけど嬉しかったです///ありがとうございました!」
「い…今の無し!!」
「無理です。」
「ご訪問ありがとうございます。上條弘樹です。」
「プッ…ヒロさん、無理やりなかったことにしちゃダメですよ。」
「もう無理…死んだ。」
頭から湯気出てる。可愛いな〜
「あはは…一生傍にいるって約束したんですから長生きしてくれないと困ります。」
クッションを抱えて丸くなっているヒロさんを後ろから抱きしめる。
「ヒロさん可愛い。好きです。」
次回は俺からプロポーズさせてくださいね♪