☆彡拍手のお礼ログ

□2019年度
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(2019年4月1日)

「拍手ありがとうございます。上條弘樹です。」

「こんにちは!草間野分です。今日から新年度ですよ♪」

新年度か…野分と出会って何年目だ?

年齢据え置きで年月だけが過ぎて行くシステムはどうにかしてもらいたいものだ。

勤続年数やら、教え子の顔ぶれやら、色々と混乱してしまう。高橋とかまだ在籍しているのだろうか?

「ヒロさん、難しい顔してどうしたんですか?」

「いや、俺、今幾つなんだろーなとか思って。」

「じゃあ、俺は26歳にします!」

おいおい、勝手に決めちまっていいものなのか?

「それじゃ俺は32くらいにしとくか。」

「ヒロさん、さり気なく歳の差広げないでください。」

野分の困り顔が可笑しくて吹き出しそうになってしまう。

「あはは、歳の差なんて気にすることないのに。」

「気にします!!」

こんな風に野分との何気ない日常をサイトで繰り広げていけるのは、訪問してくださる読者の皆様のお陰だと思う。

ちゃんと感謝して、これからも読んで貰えるように祈っておかないと…

「ヒロさん?なにに拝んでるんですか?」

「読者様に決まってんだろ!お前もちゃんとお願いしとけ!」

「はいっ!ヒロさんともっともっとイチャイチャできるようにリクエストをお願いします。あと、ワンコや変態じゃなくてカッコイイ俺の話を…」

「野分、いい加減にしねーと殴るぞ。」

「ごめんなさい。えっと…これからもよろしくお願いします!!」

ったく、これ以上イチャイチャしてどうするんだよ。でも、カッコイイ野分は俺も見てみたいかも。

「ヒロさん、ヒロさん。」

「なに?」

「このコーナーなんですけど『拍手のお礼コーナー』ってそのまんまですし、味気なくないですか?この機会に何か名前をつけましょうよ。」

言われてみればそうだな。

「例えばどんな?」

「『のわヒロイチャラブコーナー』…は、ダメですよね。」

「わかってるなら言うなよ。」

「『バカップルさんいらっしゃい♪』とか。」

「おい…真面目に考えろ。」

睨みつけると、野分は悪戯っ子のようにエヘヘ///と笑った。

「ずばり!『野分の部屋』なんてどうですか?」

「俺は出なくていいんだな?」

「ダメです!俺一人なんて寂し過ぎます!!」

野分は頭を抱えて嘆いている。

「はいはい、俺も一緒に出られるようなタイトル考えような。『日本文学入門』とか。」

「ヒロさん…そこにLoveはあるんでしょうか…?それに需要が…」

「ダメ…?」

「あーーーっ!もう!そんな上目遣いで可愛い顔しないでください!『いいですよ♪』って言いたくなっちゃうじゃないですか〜!」

照れ臭そうに頬を染めて、ギュウギュウ抱き締めてくるものだから…

「く…苦しい…のわっ…首締めんな!」

思わず殴り飛ばしてしまった。

「痛たた…えっと、上條助教授の講義は大変興味深いんですけど『日本文学入門』は却下させてください。」

「そっか。楽しそうだと思ったんだけどな。入門じゃなくてもう少しレベル上げるか?」

「ヒロさん…今だけ文学から離れましょう。」

ちょっと真面目に考えすぎたかな。野分とイチャイチャするつもりはないが、もう少し遊び感覚で考えてみるか。

「脱出ゲームみたいなのはどうですか?何でもありの『パラレルワールドからの脱出!』とか。」

「なんだそれは…」

そういうゲームがあるのは聞いたことがあるが、実際にやったことはないからよくわからない。

「毎回お題とかミッションみたいなものを決めておいて、それがクリアできるまでコーナーが終わらないんです。」

「面白そうだけど…ミッションってお前が考えるのか?」

そうだとしたら不安しかねーんだけど。

「あわわっ!そんな不審者を見るような目で俺を見ないでください。難易度はちゃんと考慮しますし、俺だけじゃなくてヒロさんと順番で決めてもいいし、リクエストがあれば読者様に決めていただいてもいいです。」

「なるほど。でももしクリアできなかったら?」

「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。少し頑張ればクリアできるようなミッションを選びますから。それにお互い得手不得手もありますし、どちらか一人でもクリアできれば成功ということにしましょう。」

それなら…大丈夫かな…?

「あのさ、例えば…あくまでも例えばの話でこんなこと絶対ありえねーと思うけど…」

「なんでしょう?」

「俺がお前ともっと一緒にいたい気分になったとして…」

「ヒロさん///」

「例えばだって!!抱きつくな!」

大型犬のごとく飛びついてきた野分を殴り飛ばして話を続ける。

「脱出できないようにミッション放棄したらどうする?」

「嬉しいです!!」

「じゃなくて…ずっとここにいるわけにはいかねーだろ?」

100歩譲って俺を例に挙げたけど、野分の方がそういうことをする危険性が高いと思う。

「そうですね。じゃあ、天敵を投入しましょう。ヒロさんの場合は1時間に1体の津森先輩がお邪魔虫として投入されます。」

「うわ〜っ…最悪。」

「俺の場合は宇佐見さんかな?」

津森と秋彦がうじゃうじゃいる光景を想像して身震いした。放棄は無しだな。

「試しに簡単な課題でやってみませんか?」

「おう。簡単なヤツな。」

「それじゃぁ…『満開の桜を背景にツーショット写真を撮る!』にしましょう♪」

写真!?野分と!?

「俺、そーいうの苦手。読者様も見てるのにツーショット写真とか恥ずかしいし///お前、一人でクリアして。」

「一人じゃツーショットになりませんよ〜。ヒロさんも協力してください♪」

確かにちょっと頑張ればクリアできるだろうけど…

「『桜をテーマに和歌を読む』にしないか?」

「風流で良いですね。」

「だろ?」

「わかりました。ヒロさん、あっちに桜並木がありますからとりあえず行ってみましょう♪」

野分に手を引かれて、桜の下に移動した。

「スゲー、満開じゃん!」

「4月ですから♪ヒロさん、俺、素敵な和歌を思いつきました。」

もうできたのか?

「詠んでもいいですか?」

「ああ。でも、くだらない歌だったらぶん殴る。」

野分はクスッと笑って自信ありげに詠み始めた。

『美しく 花咲き誇る 桜より』

ん…意外と真面目?

『君を愛でたい』

えっ…俺…?

『口づけ交わして』

唇を塞がれて…同時にパシャッとシャッター音が響いた。

「テメっ…いきなり何して///」

「Wミッション成功です♪」

スマホで撮った写真を見せながらドヤ顔で微笑む野分。

ムカつくのを通り越して溜息が洩れる。

『パラレルワールドからの脱出!』…もしかして次回も続くのか!?
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