☆彡拍手のお礼ログ

□2018年度
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(2018年4月1日)

「拍手ありがとうございます。草間野分です♪今回からはヒロさんと俺のラブラブ新婚生活を赤裸々にお披露目するコーナーが始ま…」

「るわけねーだろっ!!このボケ!!」

痛った〜新年度早々殴られてしまいました。

「失礼しました。上條弘樹です。ご訪問感謝します。まさかとは思いますが…先月野分が言っていた告知を真に受けた方は…いらっしゃいませんよね?」

ヒロさん…目が怖いです!!

「ですが、ヒロさん、俺達先月ちゃんと式を挙げましたよね。なので新婚っていうのは本当ですよ。」

ヒロさんの花嫁姿、可愛かったな〜///

「何年も一緒にいるのに今更新婚なんて言われてもピンとこねーな。寧ろ倦怠期に近づいてんじゃねーの?」

「そんな恐ろしいこと言わないでください。ヒロさんと俺との間に倦怠期なんてものは未来永劫存在しません!」

「だといいけど。」

「ヒロさん!その疑わしそうな目は何なんですか!?俺、ヒロさんに何かしましたか?」

「何かした…だと?」

あれれ!?俺、本当に何かやらかしちゃったのかな…

ヒロさんは眉間に皺を寄せてはーっと大きな溜息をついた。

「このメール!忘れたのかよ。」

メール?

ヒロさんが出したスマホの画面を覗くと

『今夜あなたを抱きます♪』

と書かれている。送信日時は昨日の午前中、送信元は…俺…ですね…

「お前がこんなメール寄越すからこっちは一日中ソワソワして、布団干して、本屋からも早めに帰って来て、風呂もピカピカ磨いて待ってたのに、テメーは…」

「ヒロさん!そんなに楽しみにしていてくれたんですか!?嬉しいです///」

「そうじゃなくて!俺は怒ってんだぞ!ヘラヘラしてんじゃねーよ!」

痛たた…今度は蹴り飛ばされてしまいました。

「ごめんなさい。俺、メールしたことすっかり忘れてて。ヒロさんの顔見てすぐにベッドに直行してそのまま朝まで爆睡してしまいました。」

「別に疲れて寝ちまうのは仕方がないことだと思ってるけど、だったらあんなメール寄越すなって話で…」

「すみません。言葉にして伝えたら実現できるような気がしたんです。このところヒロさんに寂しい想いばかりさせてるから今日こそは!って思って書いたんですけど、余計に辛い想いをさせてしまいました。全部俺が悪いです。」

しょんぼりと伏し目がちにヒロさんを見つめると、ヒロさんは頬を染めて視線を反らしてしまった。

「ったく、その顔は反則だって言ってんだろっ!許してやるよ!その代り、今夜は…」

「二日分頑張ります!!」

「違げーよ!俺の好きな料理作って、耳かきして、座椅子代わりになって肩もみしろって言おうとしたんだ。それくらいしやがれ!バカっ!!」

ポカポカと飛んでくる拳をひょいひょいと避けて…ヒロさんを抱きしめた。

「他にして欲しいことはありませんか?何でもしますよ♪」

「じゃあ、今日は俺が『攻め』やりたい。」

「えっ!?え〜っと…それは…ちょっと…心の準備が…でも、ヒロさんがしたいなら努力します!!」

「言ってみただけだ。」

「あーっ…もう、脅かさないでくださいよ〜」

「アハハ…お前があたふたしてる顔が見たくてさ。」

ヒロさんは俺の顔を見てクスクスと笑っている。ビックリしたけど、ヒロさんはもう怒ってないみたいだ。良かった。

それにしても、ヒロさん本当に俺が帰ってくるのを心待ちにしていてくれたみたいだ。

ヒロさんは気づいてないみたいだけど、ヒロさんにやれって言われたことをまとめると俺とイチャイチャしたいっていう意味だよね。

読者様の前でやったらまた殴られちゃいそうだから、後でゆっくりご奉仕しますね♪

「野分、このコーナーのことなんだけどさ『何でもあり』は今年度も有効なんだよな?」

「多分。管理人さんが気まぐれを起こさない限りは大丈夫だと思いますよ。」

「ちょっと試してみるか。お前の服借りていい?」

「どうぞ。でも何に使うんですか?」

「着るに決まってんだろ!」

そう言うと、ヒロさんはスタスタと俺の部屋に行ってしまった。

『何でもあり』を試すって…俺の服を着て?一体何がしたいんだろう?

暫く待っているとバタバタと廊下を走る音が聞こえてきた。リビングのドアが半分開いて隙間からヒロさんが顔を覗かせている。

「ヒロさん?なにしてるんですか?」

何だか楽しそうだ。

「これ前からやってみたかったんだ〜。企画としては地味だから遠慮してたんだけど…」

そう言いながらヒロさんが部屋に入ってきた。

「プッ…アハハ…ヒロさん可愛い過ぎます!」

「えっ!?そんなにおかしいか?おい…そんなに笑うなって///」

ヒロさんは俺のトレーナーの裾を両手で握りしめてパタパタしながら照れくさそうにしている。

「ヒロさん、身長俺と同じにしたのにそんなことしたらお腹が見えちゃいますよ。アハハハ…」

「お前、笑い過ぎ!…あっ!」

「ギャッ!!」

頭に物凄い衝撃を受けて蹲る。痛いを通り越して天国の門が見えた気がする…

「すまん。いつもより高いの忘れてて思い切り振り下ろしちまった。」

申し訳なさそうに頭を撫でてくれるヒロさん。いつもは下から手を伸ばすような体勢になるけど、今は肘が曲がっている。

「大丈夫です。ごめんなさい、ちょっと笑い過ぎでしたね。186センチの世界はどうですか?」

「いつもより眺めはいいけど、足元見るとちょっと怖いかも。」

身長は徐々に伸びていくものなのに、いきなり高くするから。

だけど『何でもあり』で背を高くしてみるなんて、子供みたいでほんとに可愛い。

「あと、お前の顔見る時見上げるのがクセになってるから、目線が一緒だと変な気分だ。」

ヒロさんはそんなことを言いながらキョロキョロと辺りを見回している。

立ったり座ったり歩き回ったりした後、窓の前で足を止めた。窓に写った姿を見て不思議そうにしている。

「あれ…なんかこの服…」

「何か変ですか?」

「いや、お前が着たときと違うなって。しっくりしないって言うか、丈は丁度いいのにブカブカしてるような…」

「仕方ないですよ。ヒロさんは華奢だから。肩幅とか筋肉のつき具合が全然違うじゃないですか。」

「・・・」

ヒロさんは固まったままピクピクと頬を引きつらせている。

あっ、もしかしてこれは触れちゃいけない話題だったのかな?

「ヒロさんはとっても綺麗ですよ。いまのままでいてください。」

そう言いながら抱き寄せようとしたらコツンと額がぶつかってしまった。同じ身長なのを忘れてた。

「すみません、おでこ痛くないですか?」

「大丈夫…やっぱ俺はいつもの高さの方があってるかも。」

「そうですね。俺もその方が抱きやすいです。」

「元に戻してくる!」

ヒロさんはバタバタと今度はトイレに入っていった。一体どうやって伸ばしたり縮めたりしてるんだろう?

数秒後…

「のーわーきー!!これは何だ!」

ドアがバタンと開いて、駆け込んできたヒロさんは元の大きさに戻っていた。

トレーナーはそのままで下だけ脱いできたようだ。俺の服は着ていたかったんですね///

ブカブカの服を着たヒロさんが可愛くて頬を緩めていると、トイレットロールが物凄い勢いで飛んできて頭を直撃した。

「イタタ…トイレットペーパーですか?」

「そっちじゃねーよ!この写真は何だって聞いてんだ!」

写真…あっ…あーーーっ!!

ヒロさんが手にしているのは、トイレで抜くときのおかず用に棚に貼っておいたヒロさんの写真。裸でスヤスヤと眠っている姿が写っている。

棚の奥下の部分はヒロさんの身長では死角になっていて、前にはトイレットロールが並べてあるから今まで見つからずにすんでいたのだ。

「えっと…何でしょう?」

ヒロさんは額に青筋を立ててビリビリと写真を破いてしまった。俺のおかずが…

「トイレで抜くくらいなら俺の相手しやがれ!バカっ///」

怒ってるとこそっちですか?今日はなんだか怒りの矛先がずれてるみたいだ。

ヒロさん、俺と会えなくて寂しかったんだな。

「ごめんなさい。やっぱり二日分頑張らせてください。」

肩を抱き寄せると、今度は胸にスポッと顔を埋めてくれた。やっぱりこの大きさが丁度いい。

「今回だけだからな…お前がやりたそうにしてたから仕方なく付き合ってんだ…」

「えっ?何の話ですか?」

「『ラブラブ新婚生活満喫☆』コーナー!お前が考えたんだろっ!ボケ///」

いつもより甘いのは寂しさの所為だと思ってたけど、俺のためだったんだ。

あんなに否定しまくってたのに…この人は…

「ありがとうございます。嬉しいです///」

「次回は『とことん学ぼう日本文学』のコーナーを」

「しません。ヒロさん、空気読みましょうね♪」

お披露目はそろそろおしまい。ここから先は二人っきりで…
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