その他いろいろ
□過去のお礼文2
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(2015年4月1日)
「拍手ありがとうございます!草間野分です。」
「ご訪問感謝します。上條弘樹です。」
「ヒロさん、今日から新年度ですね。今月から俺たちのお話が『〜のわヒロ編2〜』に収録されるみたいですよ。『ツー』ではなくて『に』って読んでくださいね♪」
「どこかのアニメのPVみたいだな・・・」
「それから、こちらの拍手お礼コーナーが本日より『のわヒロイチャラブスペシャルバカップルコーナー』にリニューアルします♪」
(ボカッ!!)
「痛った〜・・・ヒロさん、いきなり殴らないでください。」
新年度早々、殴られてしまいました。本当にヒロさんは手加減してくれないんだから…
「えっと、今野分が言ったことはエイプリルフールの大ウソなので、本気にしないでください。」
あ…今日はエイプリルフールだったんだ!すっかり忘れてました。
何かヒロさんをあっと言わせるような嘘を考えないと…でも、また殴られそうだからやめておこうかな…
そうだ、あとで津森先輩を騙すことにしよう♪
そう言えば、今日のヒロさん、何だかいつもと雰囲気が違うような…そうだ!眼鏡。
「ヒロさん、なんでスーツに眼鏡なんですか?まだ仕事の時間じゃないですよね?」
「ああ、新学期が始まるから早めに鬼の上條モードに切り替えとこうと思って。」
「何ですかその恐ろしげなモードは?」
「新入生が入ってくるから舐められないようにしねーと。第一印象が肝心だからな。」
そうかヒロさん、普通にしてると学生さんと間違われるとか言ってたっけ。
それに、ヒロさんのことだから女子大生から『可愛い!』とか言われちゃうかも…それは俺としても阻止して欲しい。
可愛いヒロさんが見られるのは俺だけの特権だから。
「ヒロさんは可愛いです。」
「お前、いい加減眼科行って来た方がいいぞ。それに、今の俺に『可愛い』は禁句だからな!」
ヒロさんは眉間に皺を寄せてムスッとしている。そうやって、意地になって怖そうに見せようとしているところも可愛いんだけどね。
「そうだ♪お前、ちょっとウォーミングアップに付き合ってもらえるか?」
「いいですよ。何するんですか?」
嫌な予感がするけど、ヒロさんのお誘いなら喜んで引き受けます。
「ちょっとここに座ってて。」
俺が椅子に座ると、ヒロさんは部屋の端の方まで下がっていった。
「じゃあ、いくぞ!」
いくって…何処に?
(ビュン!!)
物凄いスピードでチョークが飛んできたので、慌てて避けた。
悪い予感的中!ウォーミングアップってこのことだったんだ。
でも、俺はヒロさんに何度も本を投げつけられている男ですよ。チョークくらいで怯みません!
(ビュン!!)
また飛んできた。でも、余裕です♪
(ビュン!ビュン!)
今度は2連発ですか…避けます!!
やった!避けられた!
(バシッ!!)
「よしっ!!」
「うっ…これって…ヒロさん…これは反則です…」
2発目のチョークを避けた所に、黒板消しが飛んできて顔面を直撃した。
チョークの着いていない綺麗な黒板消しを投げてくれたのはヒロさんの優しさなんだろうけど…
ヒロさんは満足そうにガッツポーズをしている。学生さんは大変そうだなぁ…
俯いたまま顔を抑えていると、ヒロさんが心配そうに近付いてきた。
「野分、すまん。大丈夫か?」
「ヒロさん…か…顔がー…鼻、骨折したかもしれません…痛っ…痛たた…」
嘘だけど…エイプリルフールだからいいよね。ちょっとだけ仕返しさせてもらいますよ。
痛そうに手で顔を覆うようにしながら、チラチラとヒロさんの様子を覗う。
「ちょっと、手放して見せてみろ。骨折って…冷やすんだっけ?鼻の場合はどうやって固定するんだ?」
ヒロさんはオロオロしながら不安そうにしている。
俺のことを心配してくれていると思うと嬉しくなって、同時に嘘をついている罪悪感がじわじわと湧いてきた。
「ヒロさん、嘘です♪ごめんな…ヒロさん!?」
ヒロさんはいつの間にか電話の前にいて、どこかに電話をかけている。
「はい…骨折したみたいなんですけど…住所は…」
もしかして119番?
ザーッと全身の血の気が引いた…医者が仮病で119番なんて洒落にならない。
「ヒロさん!ストップ!ごめんなさい。嘘です!骨折なんかしてません!」
慌ててヒロさんのところに駆け寄ると…
(バコン!!)
「痛った〜」
本日最高の痛さです…自分の身に何が起こったのかと、ズキズキする頭を抱えながらヒロさんの方を見ると、ヒロさんはクスクスと楽しそうに笑っている。
手には俺が愛用している特大サイズの医学書が…もしかして、凶器はそれですか?
「バーカ!俺を騙そうとするなんて10年早い!鬼の上條を舐めんなよ!」
「参りました…」
なんだかすごく負けた気分なんだけど…ヒロさんが楽しそうだからいいか♪
「野分、ウォーミングアップに付き合ってくれたお礼したいんだけど、何かして欲しいことあるか?エロいこと以外で。」
ヒロさん条件厳しいです。キスはエロいことに入るんでしょうか?バナナはおやつに…あー!俺、変なモードに入ってます!
冷静にならないと…ヒロさんにして欲しいこと…
「じゃあ、眼鏡貸してもらえますか?俺、眼鏡かけたことないのでかけてみたいです。」
「そんなんでいいのか?」
ヒロさんは眼鏡を外して俺に手渡した。早速、受け取った眼鏡をかけてみる。
「どうですか?似合いますか?」
あれ?ヒロさん…そんなに可愛い顔してどうしたんですか?ヒロさんの頬がみるみる赤く染まって、視線は真っすぐに俺の顔に向けられている。ぼーっとして固まってるみたいだ。
「ヒロさん?大丈夫ですか?」
声をかけるとはっとしたように目を反らして、後ろを向いてしまった。
「野分…お前、眼鏡かけると大人っぽく見えて…カッケーな///」
「ヒロさん///」
ヒロさんが俺のことカッコイイって言ってくれた〜!
「なーんてな!嘘だよ。もういいだろ、眼鏡返せよ。」
えっ…なに?今の嘘なんですか?
眼鏡を奪い取ろうとするヒロさんをスッとかわす。
「返せ!」
「もうちょっとだけ貸してください。」
「ダメだ!すぐに外せ!」
ムキになるところが怪しいです。
ヒロさんの手を掴んで、じっと見つめるとヒロさんはまた目を反らしてしまった。
「嘘って言ったのは嘘…お前がこれ以上モテるようになったら心配だから…お前もう眼鏡かけんな!」
ヒロさん///可愛すぎます!
ゆっくりと眼鏡を外して、ヒロさんにキスをした。
大丈夫です。俺はヒロさんだけのものだから…
(ドカッ!!)
「痛っ!ヒロさん?」
いきなり脛を思いっきり蹴飛ばされてしまった。
「このコーナーでエロいことは厳禁だ!」
「えー…酷いです…ヒロさんいつの間に眼鏡かけたんですかー?」
いつの間にかヒロさんは鬼の上條モードに戻っていて、キッと俺を睨みつけている。
キスはエロいことに含まれるんですね…
「今年度はぜってーお前に負けないからな!覚悟しておけ!」
それって…俺とヒロさんのラブラブコーナーを阻止するっていうことなんでしょうか?
鬼の上條モード、学生さん達には怖がられてるみたいですけど、俺にとってはヒロさんは怒っていても可愛いんですよ。
ヒロさんはムスッとしたまま、まだ俺を睨みつけている。
しょうがないな…今回は俺の負けでいいです。
でも、次回からは本領発揮しますよ。覚悟しておいてくださいね♪