その他いろいろ

□ポッキーの日?
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今日はポッキー&プリッツの日♪

ヒロさんとポッキーゲームがしたくて、病院帰りにプリッツを買ってきた。

帰宅すると、いつもはとっくに帰ってきているはずの時間なのにヒロさんはいなかった。

革靴はあるから残業ではなさそうだ。買い物にでも行ったのかな?

ヒロさん、ポッキーゲームしてくれるかなぁ?

恥ずかしいから嫌だって断られてしまうかもしれない。

あ、「食べ物で遊ぶな!」って怒られるかも…

でも、してくれるといいな〜

不安と期待でドキドキしながらヒロさんを待っていると、ヒロさんが帰ってきた。

「ただいま。」

「おかえりなさい。」

玄関に迎えに出ると、ヒロさんからコンビニの袋を手渡された。あれ?なんだろう?なんか違和感がする…

「豚まん買ってきたから温かいうちに食おうぜ!」

袋はホカホカと温かく、美味しそうな匂いがしている。気のせいか…

「ありがとうございます♪」

ソファーに座って、お茶を飲みながら豚まんを食べる。

ヒロさんも美味しそうに食べている。外は寒かったから頬と手が少し赤くなっていてなんだかかわいい。

「でも、どうして豚まんなんですか?」

疑問に思ったので聞いてみると、ヒロさんはキョトンとした顔で答えた。

「今日は豚まんの日だろ?」

「はい?」

思わず聞き返してしまった。豚まんの日?

「宮城教授が言ってた。11が豚の鼻の形に似てるから11月11日は豚まんの日だって。違うのか?」

「知りませんでした。」

「俺、また教授にからかわれたのか?」

不満そうに首を傾げるヒロさん。

豚まんの日だと先に言われてしまい、完全にプリッツの話をするタイミングを逃してしまった。宮城教授…余計なことを…

「ごちそうさまでした。お風呂沸かしてきますね。」

食べ終わると、ちょっとガッカリしながら立ちあがった。

「うん。」

お茶を啜りながら返事をするヒロさんを尻目に浴室に向かおうとして、ふとさっきの違和感の原因に気がついた。

「ヒロさん、豚まん買ったコンビニ、いつものコンビニじゃないですよね?」

ヒロさんから渡された袋は大通りを渡った向こう側にあって普段はあまり行かないコンビニのものだった。

いきなり戻ってきた俺に、ヒロさんは驚いたようで、慌てて何かを隠すのが見えた。

「ヒロさん…今、何隠されたんですか?」

「な…何も隠してねーけど。ここのコンビニ、いつも行くところより豚まんが旨そうだったんだよ。それで…」

「ヒロさん。」

ヒロさんの横に置いてあったバッグに手を入れると、もう一つ同じコンビニの袋がでてきた。

「おい!野分、勝手にあけんじゃねーよ!」

袋を取り返そうとするヒロさんをかわしつつ、中身をみるとそこには…

「ポッキー?苺味ですか?」

「あー…いや…それは…疲れてると甘いものが食べたくなるだろ?後で食べようと思って豚まんのついでに買ってきただけだ。」

「俺もプリッツを買ってきたんですが…」

「///」

赤くなった!ヒロさんポッキーの日、知ってたんだぁ///

ヒロさんのことだから、苺味のポッキーを買うのが恥ずかしくて少し離れたコンビニまで足を延ばしたのだろう…

ポッキーを買ってはみたものの、俺に言い出しにくくて豚まんで誤魔化したとか…

やっぱりヒロさんはかわいいです。形勢逆転!ここからは俺のペースです♪

「ヒロさん、半分こしましょう♪」

「ああ、じゃあこれ4袋入ってるから2つやるよ。」

「そうじゃなくて、ヒロさん1本くわえてください♪」

「は!?まさか…ポッキーゲームとか始めるつもりじゃねーよな…」

「はい!始めるつもりです♪」

「ガキ!!いくらポッキーの日だからって、そんな恥ずかしいマネできるか!」

「やっぱり…ポッキーの日だって知ってたんですね。」

「うっ…」

「ポッキーもプリッツもたっぷりありますよ。」

にっこりと微笑みながら、硬直しているヒロさんの口にポッキーを押しこむ。

「ヒロさん、これがしたかったんですよね?途中で離したら罰ゲームですよ♪」

俺の台詞に怯んだのか、開きかけた口をギュッと閉じるヒロさん。

「いただきます♪」

今夜のヒロさんは甘酸っぱい苺味…

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