短編
□トリックォァトリート
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ネス『ふふふ。ついにこの日が来た!!』
ネスは黒いフードを被り、バスケットを持って意味有り気な笑みを浮かべる。
ネス『ハロウィーン!!それは気になるあの子に好きなようにイタズラできる日!!行事のイタズラだから不審に思われることもないし、今日こそリュカといい感じになって他の連中に見せつけてやる!!』
そう、今日は10月31日。
世間はハロウィーンシーズンであり、スマブラ館内でもかなり盛り上がっていた。
特に子供はお菓子が貰えることに大喜びであり、ただ単に仮装(と言う名のコスプレ)を楽しんでいる大人もいた。
ネス『さぁ、さっそくリュカにイタズラしに行こーっと。』
ネスが部屋から出ると、タイミングよくリュカとクラウスが歩いてきた。
二人は狼男の仮装をしていた。しかしクラウスの狼の耳は上に立っているにも関わらず、リュカの耳は下に垂れ下がっていた。
ネス(ちょっ…!?何あれリュカ可愛すぎるんですけど!!)
ネスは鼻血が出るところだったが、なんとか耐えた。
リュカ『あっ。ネスさ〜ん。』
リュカ達もネスに気づいたようであり、小走りで近づいてくる。
ネス『やぁリュカ。えっと…狼男…だよね??』
リュカ『はい。ネスさんは…魔法使いですか??』
ネス『うん。』
クラウス『僕もいるんだけど。意図的に忘れてたよね。』
ネス『そんなことないよ。』
クラウス『それって“ねる〇るねるね”の魔女の仮装だよね。』
ネス『違うから!!魔法使いって言ったじゃん!!』
クラウス『わざとだけど??』
ネス『………………』
ネスはクラウスはスルーしようと考えた。
ネス『まぁいいや、リュカ。Trick or Treat!』
ネスはこの時を待っていたかのように呪文を唱えた。