短編
□一応祝日
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マリオ『あぁ〜…世界滅びねぇかな…』
ルイージ『それ英雄の言うセリフじゃないよ!?』
第一声からとんでもない言葉を呟くマリオ。昼を過ぎ、眠気が襲ってきそうな時間帯に台所でルイージが皿洗いしているのを見ながらのことだった。
当然、すぐ隣にいたルイージに突っ込まれたが、気にせずに更に続ける。
マリオ『母の日と父の日があるなら兄の日もあってもよくね??』
ルイージ『何でいきなり母の日とかになったか分からないけど、今日は敬老の日だよ??』
ルイージはお皿を洗いながらマリオの会話に付き合っていた。
マリオ『兄の日があったら弟が1日パシリ。もし弟の日があったら弟は1日兄のパシリ。』
ルイージ『…………………』
結局両方パシリじゃねぇかと突っ込もうとしたが、あとあと面倒くさくなるのでルイージはスルーすることにした。
マリオ『なんだよつれねぇなぁ。』
ルイージ『僕あと16人分のお皿洗わないといけないから、手伝う気がないなら出てって??』
マリオ『いやいや、俺にはルイージの皿を洗う勇姿を目に焼き付けなければ…』
ルイージ『て つ だ わ な い な ら で て っ て!!』
マリオ『はい………』
ルイージの笑顔とは裏腹に放たれるオーラのせいもあり、マリオは台所から追い出された。
マリオ『くそっ、せっかく“ルイージの皿洗い”の隠し撮り動画撮ってたのに…』
マリオはそう言いながら帽子を取って、トレードマークであるMの部分から小型のカメラを抜き取った。
マリオ『まぁ最初の方は撮れたからいいか。』
ニヤけながらカメラをポケットにしまうマリオ。
するといきなり後ろから雷のような攻撃を喰らい、地面に倒れ混んだ。
バキッ
マリオからしたら聞きたくないような、何かが壊れるような音。
マリオ『あ”あ”ぁぁぁあ!!!!カメラがぁぁぁぁぁぁ!!!!』
音の方を辿ると、そこには今収めたばかりのルイージの皿洗いのビデオがあり、雷+マリオが倒れ混んだせいで本体もテープも木端微塵になってしまった。
キッと後ろを振り向くと、笑顔のネスとナナ。
欠伸をするピカチュウ。
焦っているポポ。
弱々しく謝るリュカがいた。
ネス『やぁ、マリオ。なんか目の前に冴えないおっさんの背中があったからついPKサンダーかましちゃった。』
ナナ『見事なクリティカルヒットに拍手!!』
ピカチュウ『直撃とか、ダサっ。』
マリオ『ポポとリュカ以外悪気ありまくりかコラ。』
マリオは粉々に砕けたテープを持って毒々しいオーラを放っていた。
マリオ『せっかくのルイージを収めたテープNo.158だったのに…』
ガチ泣きしながら言うマリオにネスとナナとピカチュウは引いていた。