スマブラ界へGO!
□第二話
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『えーと…まずは状況を整理しようか。たしか俺は家でスマブラXをしていたはずた。それからクリアゲッターでハンマー使ったらテレビがめっちゃ光って…だめだ、そこから思い出せん。』
アーボンは参ったと思いながらも辺りを見渡す。
『誰かいないかな…』
とりあえず森の中を歩く。当然のことながら、アーボンは今さっきまで家の中にいたため靴など履いている訳がなかった。
『こんな森ん中を裸足って…畜生、せめて靴下はまだ脱がなければ良かった…』
今更そんな後悔してももう遅い。
とにかくアーボンは勘を頼りに歩くしかなかった。
『まだ日が高いことが救いだなぁ…』
そう言いながら真上にある太陽を見つめる。そして同時にあることに気づいた。
『あれ…さっきまで夜だったのに…』
アーボンが家に着いたときはもう七時を廻っていて、辺りは真っ暗だった。
今太陽が上にあることがあり得ないことだった。
『ひ、ひょっとして………………トリップ………………??』
アーボンの頭に過った単語。
そうだとしたら今の状況が説明できる。
『夢小説の話ってだいたいこんな感じだし……マジ!?でも一体何処の…』
アーボンが考えているのも束の間、目の前から豪速球が飛んできた。
『ぶっ…!!』
見事顔面に直撃。アーボンはそのまま倒れてしまった。
『う、ん…』
アーボンが目を覚ますとベッドの上にいた。
『良かった…顔は変形してないや。』
先ほどの豪速球を思い出し、ペタペタと自分の顔を触る。
『っつか、ここどこだよ…』
さっきは森で今度はベッドの上。
展開が早すぎてついていけなかった。
『広い部屋だな…』
アーボンはベッドから降り、部屋を出ようとする。
するとタイミングよくドアが開いた。
ガンッ
『〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!』
声にもならない悲鳴。
まさか二回も立て続けに顔面を強打するとは誰も思わないだろう。
「あ、ごめん…」
ぶつけておいてそれだけかと言い返そうと顔をあげる。
すると目の前には赤い帽子を被った少年がいた。
『ネ……ス…??』
その少年は紛れもなく、アーボンが好きなネスであった。
思わず時間が止まる。
ネス「なんで僕の名前知ってるの??おばさん。」
しかしネスの一言でその空間は壊された。
『おば…あのねぇ俺はこう見えてもまだ23だ!!』
ネス「ごめん。僕からみたらおばさんだわ…」