イナイレシリーズ
□ごめんもう笑えない*
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なぁ,知ってたか?
最近アイツに彼女ができたらしいんだ。
ごめんもう笑えない
俺は,昔から神童の事が好きだった。友達関係で,とかそんな生ぬるいものじゃない。もちろんこの思いが叶わない事も知っている。
だから,この思いを必死に隠しながら君の隣で笑って過ごそうと決めていたのに・・・
そんなある日,サッカー部の中で
こんな噂が流れ始めた。
―神童拓人に彼女ができた。
最初は信じていなかった。
そんな話聞いた事が無かったから。
でも,もし本当にできていたら?
俺には話したくなかっただけなんじゃないか?
そう考え出したらきりが無かった。
噂がたってから数日後。
その日はたまたは,神童と別々に帰っていた。
「あれ・・・あそこに居るのって?」
数メートル前に神童が居た。
誰かと話しているようだがここからじゃ相手の顔は見えなかった。
「おーい,神ど....」
言いかけて止まった。
神童の隣に居たのは
可愛くて華奢な女の子だった。
神童も男だ。
彼女くらいできても可笑しくない。
ただ,今の俺にその現実はあまりにも辛すぎた。
「やっぱり・・・あれって噂じゃなかったんだな。」
頭の整理がつかないまま,俺はこの場から逃げたくて反対方向へと走っていった―。
神童・・・・・ごめん。
もう無理だ・・・・・・。
―ごめんもう笑えない
((俺はもう,お前の隣で笑っている事なんてできない・・・))