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□君の分まで 中編 さやみるきー
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「先生っ! もう、あかんのですか?
美優紀はもう… 泳げへんのですか?…
そんな…!
おかしいっ… 美優紀は、こんなはずじゃ…」
診療室から
彩の悲痛な声が響く
「美優紀のあほっ…
グスッ……アホっ…
頑張りすぎやねん。」
「彩ちゃん…?
なんで彩ちゃんがあたしより泣いてんねん。
あたし、分かってた。
でも、泳ぎたかってん。
あの一瞬のためでよかってんから、満足やで。
彩ちゃん、あたしの分まで夢叶えてな。」
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