執事シリーズ
□タオちゃんの執事B
2ページ/3ページ
タオの部屋では…
クリスとレイの過去を知り、複雑な気持ちになったタオちゃんは、再びクリスがレイと夜伽するなんて嫌だと思い、勢いでレイを自分の部屋に連れてきてしまいました。
見当外れもいいところだけど、パパの気遣いでもある訳だし…もう、覚悟を決めて、レイに身を委ねるしかないと思いました。
それでも、やっぱり緊張で身体が震えてしまうタオちゃん…
そんな様子を見て、
「タオ様、もしタオ様が未経験でしたら、セックスの手順を実際に試しながらお教えするのですが…
失礼ですが、もうクリス王子と…ですよね?
ですから、改めてタオ様を一からご指導する必要はないかと思います。」
と、レイはタオちゃんを安心させるように言いました。
「もしよろしかったら、タオ様の普段の悩みなどを伺って、それを解決いたしましょう。」
タオちゃんは、ちょっと考えてみて、
「あの…ぼく…悩みというか、クリスに対してずっと受け身ばっかりなんです。
だから…だから、ぼくからも、クリスの事を気持ち良くしてあげたいです!」
「ふふ…タオ様、それは良い考えですね…」
レイは、すっとタオちゃんに近付き、ふわっと抱きしめたかと思うと、チュッとキスしました。
レイの身体から、とってもいい匂いがして、タオちゃんは、まるで催眠術に掛かったみたいに、ポーッとしてしまいました。
レイに手を取られてベッドに座り、服を脱がされた後、
「タオ様…私の服は、タオ様が脱がせてみて下さい」
と言われ、そう言えば今までクリスの服を脱がせたことなんて無かったな…とタオちゃんは思いました。
「こんな些細な事でも、クリス様は喜んでくださると思いますよ…
シャツを脱がせる時、手を身体に這わせるようにしてみて下さい」
「こうですか?」
「はい、タオ様、お上手ですよ」
それから、はい、そんな感じで…
ここは、そうです、いいですね…
あ…ちょっと強すぎます…もう少しソフトに…
そのまま、ここも一緒に…
一晩かけて、タオちゃんはレイから色々と教わりました。
レイの身体に触れながら、実際に恋人同士の行為と変わらないような事をしましたが、クリスのためにしていると思ったら、不思議と罪悪感はありませんでした。
むしろ、今夜教わった事をクリスに試す時の事を考えると、ワクワクさえしています。
そして、レイの一通りのレッスンが終了し、タオちゃんは力尽きたように、ベッドに横になり、泥のように眠りに落ちました。
.