彼のセリフシリーズ

□帰らせたくないって思ってる
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随分長い間私とゴンはそうしていた。ぴちゃぴちゃという水音とお互いの荒い息づかいが耳にこびりついた頃、ようやく離された。

私に覆い被さるゴンは頬を上気させていて、濡れた唇だけが異様に自己主張していた。体の力を抜いて口の端からあふれてしまった唾液を指先で拭こうとして、ぺろりと舐められる。

「ひあっ…ご、ごん…!」
「大好きだよ、○○…」

とろんとした瞳で見つめてくるゴンに、これはやばい!と私は察した。さっきのキスはかろうじて見逃してもらえるかもしれないけど、これ以上は本当に犯罪になる!どう考えても!!

「ゴンっ…そ、その…今日はもう遅いし…そろそろ、帰らない?…ね?」
「やだ」

きっぱり言われて私は途方に暮れた。いくらなんでも、周りの意見があってもなくても、私がどんなにゴンのことを好きでも、それはダメだ。12才の少年にそんなこと求めてないし、実際キスだけで私は本当に充分だった。

なのに。
ゴンは全然そう思ってないみたいで、絶妙な触れ方でもどかくしく私の体をなでてくる。

「や…ごんっ…こんな、だめだって…」
「俺が考えてること分かる?」
「え…、ちょっ、やぁ…」

こんな状況で質問なんてされても頭はもう回ってない。服の中に入れられた手をなんとか出そうと必死で、でも手に力を入れることすらもう出来ない。

「帰らせたくないって、思ってる」
「ふぇっ…ごん…っ」

耳に息を吹き掛けるようにささやかれて、私がびくんと反応してゴンの手を離してしまうと、服も下着も一気にめくられた。

「やっ、みないでっ…ああっ」
「かわいい…すっごくかわいい…」

先端をぴんと指で弾いてからゴンは口に含んだ。熱くてぬるぬるとすべる感覚なのに、執拗に強弱をつけて攻められて、私の視界は涙でにじむ。それは図らずも快感からで。

「あ、ん…あっあっ…ごん…やめ、てぇ…」
「やめないよ?…○○の体は欲しがってるから」

足の内側をゆるゆるとなでていた指が下着越しにそこに触れて、胸への刺激と合わさって意識が飛びそうになる。

「濡れてるの分かる?」
「やあっ…わかんな…」
「じゃあ、分かるように聞かせてあげる」

羞恥を煽る言葉は強烈で、下着を剥ぎ取ろうとするゴンの手をなり振り構わず止めようとしたのに、それは何の意味もなさなかった。
せめてもと足を閉じたけど、そんなことは気にもせずに指が入れられた。

「すごい熱くてとろとろ」
「あっ…ちが…ぬいてぇ…」
「ほら、ちゃんと聞いて?」

わざと音をたてるように指が動かされて、静まり返った部屋にばかみたいにその音がひびく。そんな音は聞いたことがなくて。それが自分の体から出る音とは思えなくて。恥ずかしいという気持ちは苦しいぐらい膨れ上がっていた。

「中で動かすね、○○」
「んっ…なに…」

きつく絞まっている中に指がゆっくり入ってきて、中が擦れる感覚と圧迫される感覚が襲ってくる。何かを探すようにゴンは指をじっくり動かして、変な感覚に私はなんとか耐えていた。
びくんと体が勝手に跳ねる。唐突に体全体を痺れさせるほどの刺激がきて、悲鳴のような声をあげてしまう。

「見つけた、○○の弱いところ」
「あっあっ…やだぁっ…それ…やめてっ…」

やめないとまた耳元で言ったあと、ゴンは下腹部に顔を埋めてしまう。とっさにゴンの頭をつかんだけど、そのときにはびりびりと電気が走ったような激しい快感が駆け巡っていた。
もう本当に限界だった。涙はぼろぼろこぼれるし体は痙攣したように跳ねていて、快感だけが私の体を占めていた。

「ふぁ、んっ…ああっ…なんか…やめっ…あっあっ…」
「もっと感じて、○○」

一層激しく指を動かされて、ゴンの指をぎゅうぎゅう締め付けて同時にびくんびくん跳ねた。洪水のように快感が押し寄せてきて、そして引いていった。

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