tesoro mio

□tesoro mio18
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しょっちゅうおしゃべりはするし、手だってなんのためらいもなく繋ぐ、それによく抱きつくし抱きしめてくれる。それはもうあたり前のことで、気にしたこともなければこれから気にすることもないと、漠然とだけど確信に近いくらい思ってた。



ひさしぶりに会えたゴンは本当にかわいくて、キルアとは全然違う雰囲気は一緒にいるのが本当に楽しくて。きっとゴンも久々だから、それが相まって私とゴンは四六時中おしゃべりをしてふざけあっていた。ビスケからみたら子犬がじゃれあってる、そんな感じらしい。

そして言い訳かもしれないけど、これだけは絶対言わせてほしい。
私とゴンは、試験に行く前から、ずっとこんな感じだったから!
何も言わなかったじゃん、今まで!

つまり、何が言いたいのかと言うと。
ゴンとキルアの仲が、やばい。
ビスケがめちゃくちゃにしてやりたいって当初言ってたくらい、きらきらした強い絆で結ばれてた二人が。
とげとげしいと言うか、緊迫した感じと言うか、殺伐としてると言うか…険悪すぎる雰囲気にこっちが気後れしてしまう。

きっかけはささいなことだったのに。
そう、本当に、いつもの普通のやりとりだったのに。


修行が終わったあと、私とゴンは二人でペットボトルの水を回しのみしてて、中に少しだけ残ってた水をゴンが私にかけてきてやったなー!とやり返してやろうと意気込んでゴンに飛びついたらよろめいて倒れて、ゴンの上に乗っかってた私にキルアがすこんといい音をならして殴ってきた。
という、いつもの風景だったのに。

「おまえ、ほんといい加減にしろよ!」
「っ…いたい…今日のはきつかった…」
「キルア、○○だけが悪いわけじゃないんだからさ。あんまりそうやって殴ったりするのはやめなよ、ね?」
「…ゴンには関係ねーだろ」

私に言うときとは打って変わって、自信なさげに寂しげに言うキルアに、本当にゴンが好きなんだなあ、なんてしみじみ思っていたら。予想外の言葉をゴンが言ってきて。

「キルアこそ関係ないじゃん。俺と○○のことなんだから」

…ん?

「は?おまえ本気で言ってんの?」
「本気も何もそうじゃん。なんでいっつもキルアに○○を譲らなきゃいけないのさ」

あれ?ちょ、ちょっと、待って。

「大体キルアは○○を自分の思い通りにしようとしてて、○○の気持ちなんか考えてないだろ!」
「へえ、おまえそんなこと考えてたわけ?言っとくけどな、あいつは俺のものなんだよ!」
「ちょ、あの、二人とも…けんかは…」

「○○は黙ってて」
「おまえは黙ってろ」

ハモってるし…。勘弁してよ…。
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