my dear

□my dear
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「ゴン様のお部屋は、2207号室でございます」
「ありがとうございます!」

早足でゴン君の部屋へ向かう。ギド戦での負傷は、重症のはずだ。大丈夫かな?と考えているとあっという間にゴン君の部屋の前に着いた。控えめにノックをする。はーいと中から返事がかえってきて、ドアが開く。

「どちらさまー?」
「あ、キルア君!私、さっきチケット売場で会った○○。ゴン君大丈夫!?」

ゴン君のことが心配で、一気にまくし立てるようにしゃべった。心持ちキルア君がちょっと引いてる。

「ああ、○○な。入んなよ」

それだけ言うと、キルア君はさっさと中へ行ってしまったので、後に続くようにゴン君の部屋にお邪魔する。

「○○?来てくれたんだ!」

ベッドにたどり着くと、全身ボロボロのゴン君がいた。

「ゴン君!大丈夫!?」
「大丈夫だよ!心配してくれてありがと!」
「そっかぁ…よかったぁ」

やっぱり重症のようだけど、ゴン君が元気そうなだから一安心した。

「そうだ!あのね、果物持ってきたの」
「わぁ、ありがとう○○!」
「いいえー」
「あ、桃!俺、桃大好きなんだ!」
「ほんと?むこうか?」
「いいの!?やった!」
「あははっ。じゃあキッチン借りるね」

手際よく桃をむいて、備え付けのお皿に桃とフォークをのせて持っていく。弾けるほどの香が広がった。

「お、うまそー」
「ここのはうまそうじゃなくて、うまいんだよ!」
「そうなんだ!」

はやくはやくと少年達がかわいい顔を輝かせていて、思わず笑みがこぼれた。ベッド横の小ぶりなテーブルにコトンと置く。

「○○、あーん」

ゴン君が口を開けて待っていて、思っている以上に幼いのかもしれないと思う。一体いくつなんだろう。

「仕方ないなぁ。はい、あーん」
「…ん、おいしい!キルアも食べてみなよ!」
「どれどれ…、おっほんとうまいな」

しばらく桃を堪能する。少し打ち解けたように感じたので(素晴らしく美味な桃のおかげで)、疑問に思っていたことを聞いてみる。

「ゴン君とキルア君はいくつなの?」
「もうすぐ12歳!」
「!?」

衝撃で桃を吹き出しそうになった。
今、なんて?12歳?

「○○は?」
「え!?…ゴン君、女性の年齢は自分で想像して尚且つそれを想像の域から出さずして…」
「要するにババァってことだ、ゴン」
「え!?」
「違うもん!花の17歳だもん!」

はっ!うっかり言ってしまった。
なんだとゴン君が笑う。

「でも、俺、同い年くらいかと思ってた」
「ゴン君!きみはえらい!お世辞がいかに大事かわかってるね!」
「それよりさ、ゴン君って呼ぶのやめてよ。俺も○○って呼ぶから」
「そうだな。○○にキルア君とか言われると気持ちわりーな」
「…なんかひどいこと言われた気もするけど、わかった!」
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