魔法学校   短編

□バカ女!!
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「あっ、マルフォイくーん」




 ー僕は瞬間的に、身を隠した。




やつがいた。



ーどうする?このまま逃げるか?そうすればほぼ間違いなく逃げきれる。... でも大広間に行くにはこの道しかー


「どうしたの?」

「う、わぁあっ!?」


ー振り向けば、でた... ーアロマだ。

「どうしてさっき隠れたの?」

ー怒っている様でもなく、疑っている様子でもない。純粋に理由が分からないのだ。鈍感と言えば聞こえは良いが…



ーアロマ・ヒロインは、ハッフルパフ生だというのにスリザリンの僕にやたらと構ってくる。きっかけは廊下の門でぶつかった、という如何にもそれらしいきっかけだ。

黒髪、黒い瞳を持ち(恐らく東洋の血が入っているのだろう。)
顔つきが幼い。
それに何といっても...



「あ、そうそうマルフォイくん、私魔法薬の教科書失くしちゃったの。カバンの中探してもどこにもなくって... 」

 ーアロマのカバンの外ポケットから、『魔法薬』と書かれた本が顔を覗かせている... ー



 ーバカだ。


「うるさい、そこをどけっ!」


「あっ、待って待って!」

「ぐはっ... !!?」


 ーマフラーを引っ張られ、同時に首も締め付けられた。恐ろしい女。


 「私も行く!」

ー教科書の件などすっかり忘れ、パッと顔を輝かせて言うアロマ。
こっちにまでバカが移りそうだ。


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