SS
□幼馴染
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〜airi side〜
私の一日は、この寝坊助な幼馴染の明音を起こすことから始まる。
面倒くさがりなのに、なぜかこれだけは欠かさない。
もはや習慣だからなのだろうか。
もし、自分が起こしにいかなかったらと考えると、拗ねる明音の顔が浮かんできて、思わず笑いがこみあげてきた。
『なに笑っとんの?変態』
「変態とは失礼な!」
『事実でしょーが』
「まあ」
『認めるんかい』
なんてやってたら、お熱いですねーとか、痴話げんかは他所でして!とか言われる。
どこがお熱いんだかよく分からないが、不思議と悪い気はしない。
私、明音のこと、好きなのかもな…
でも、思いを伝えることで、大切な幼馴染を失いたくないから、この思いは秘めておこう。