SS
□幼馴染
1ページ/7ページ
〜akane side〜
『おーい、ちゅりー、朝だよ、おきろー、遅刻するよ』
いつものようにかったるそうに私を起こしに来る奴、古川愛李。家が隣で、同い年ということもあり、腐れ縁なのかずっとクラスも一緒で、気付けばあたりまえにいつも隣にいる。そんな幼馴染だ。
でも、いつからだろう、愛李が私のことを、明音じゃなくて、ちゅりって呼ぶようになったのは…
いつからだろう、私が愛李のことを好きになったのは…
「んー、今起きるからー」
私は急いで起きて、支度をし、パンをくわえて家を出る。
愛李はそんな私に苦笑しながら
『ほら、早くいくよ』
なんて言って先を行く。
愛李はいつか私から離れて行ってしまうのかな?
でも、幼馴染だから…
私は愛李のそばにいる。この幼馴染という関係のまま…