【SW】向日葵は青空の太陽を見上げる
□逃亡
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一方その頃…
「お姉ちゃんすごいね!
お姉ちゃんがいれば大丈夫だね!!」
男の子は興奮気味に先ほど怪しい男を撃退した名無美の真似をする。
「ところで、どういうことか説明してよ」
名無美が男の子に詰め寄ると、男の子は
「え〜?僕わかんなーい」
と言うので名無美は男の子の服の襟を掴む。
「よし。さっきの人達に渡そう」
「ごめんなさいごめんなさい!」
男の子はポツリポツリと喋り始めた。
「…僕の家はお金持ちで、何度か誘拐されそうになったんだ。
誘拐しようとした組織はそれぞれ違う。
さっきの奴らはその誘拐しようとした組織の一つなんだ!!」
「…そんなよく誘拐される子がお供なしで何してたの?」
「お供はいたさ!だけど、ちょっとした隙にさらわれて…」
名無美は「そう」と言って立ち上がる。
「貴方を家まで送る。
自分の家くらいわかるでしょ。
私東京よくわかんないし、貴方が案内して」
男の子は
「まかせてよ!」
と自分の胸を叩いた。
「僕の名前は安藤光太郎!」
「私の名前は名無し名無美」