【sw】花の愛
□おでかけのお土産
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着いたのは隣の県の動物園。
連休である為かかなりの人が訪れていた。
あまりの人数に皆は「うわ〜…」と顔を引きつらせる。
チケットを買うのも時間がかかりそうで、
「やめる…?」
「ドライブにしようか…」
と諦めて車の中へと戻る。
「お昼時だからお腹すいた〜」
と佐久間が言うと、
「今日お弁当作ってきたんだ」
と夏希がお弁当を出した。
「うわ〜美味しそう」
「先輩料理も上手なんですね」
弁当を覗き込む侘助は、「この卵焼きは作ったのお前じゃないな」と指摘すると、
夏希はうっ…と言葉を詰まらせ、
「お母さんにも少し手伝ってもらった…」
と落ち込んだ。
車内でお弁当を食べながら次の目的地を決める。
「このからあげおいしいです」
「それはちゃんと私が作ったよ」
「名無美ちゃんは料理したりするの?」
と佐久間が話しかける。
「手伝いくらいなら」
「へ〜」
「##NMAE1##は勉強とか長刀ばかりだからね」
「うるさいな」
夏希は思い出したように、「そういえば高校でも長刀やってるの?」と話を振った。
「してるよ」
「連休は部活とかなかったの?」
「毎日じゃないけどあるよ。今日は休みなだけ」
「そっか〜」
弁当を食べ終え、「さて、移動するか」と侘助は車を走らせた。