短編
□雲雀恭弥、犬を預かる
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「わんっ!」
僕の目の前で元気良く吠え、嬉しそうに尻尾を振る犬。
人懐っこそうなゴールデンレトリバー。
何故か僕はしばらくこの犬の世話をするはめになった。
本当ならこんな面倒な事やらないけど、赤ん坊からの直々の頼みだから仕方がない。
彼に貸しを作っておいて損はないしね。
「ほら、餌だよ。お食べ」
餌と水を用意して、犬の前に差し出す。
犬は勢いよく餌を頬張った。
そして、ある程度食べると、今度は水を飲み始める…のだが…
ビチャビチャッー…
何というか、飲み方が豪快…というより汚い。
少ししか飲んでいないのに周りがびちゃびちゃになっている。
飲む量より零す量がはるかに多い。
その様子を見ていると、部下がいないとへなちょこなどこぞの馬を思い出すが、多分気のせいだ。
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