京都へ行こう

□5 いつもの3人
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姫「か…」
麻&来「か?」

急に後ろを振り返り、何かを良い掛けた姫に2人は真剣な眼差しで聞く。

姫「カッコいい!!近藤さん!!何あれ何あれ何あれっ!?素敵〜!!!近藤さん素敵すぎる!!笑顔超ヤバい!!優しいぃぃ〜!!!!」

絶叫する姫に2人は笑った。

麻「あれはヤバい(笑)!紳士っ!!」
来「優しい(笑)!!」
姫「近藤さん好き過ぎる(笑)!!」

3人になった途端、いつもの3人に戻った。

麻「つーかうちら丈夫じゃないっ(笑)!?ってかタイムスリップ!!若返り(笑)!!」
来「肌モッチモチ!!ヤバい!!」
姫「なのに中身28っ(笑)!!ウケる(笑)!!つーか足痺れ過ぎて限界(笑)!!」
麻&来「私も(笑)!!」

3人はゲラゲラと笑い転げる。
一頻り笑い終わった後、足を擦りながら麻希が話した。

麻「ってか、新撰組だよね?」
姫「そうだよ。今は壬生浪士組。新撰組になる前はそう呼ばれてたの」
来「途中で名前変わったんだ?」
姫「そうそう」
来「沖田総司いないじゃん」
麻「たまたまでしょ?仕事してんだよ、きっと」
姫「沖田総司超見たい(笑)!きっとスイーツ食べてるよスイーツ!」
来「沖田総司スイーツ男子(笑)!!」
姫「仲良くなったら団子食べに行けるかもよ(笑)」
麻&来「マジか!!」

時々脱線しながら話は進む。

姫「…これさ、パラレルワールドってやつ?」
来「世界はいくつもの層になっている。この世界は1つの層に過ぎない」
姫「行け!勇者達よ!!世界の歪みを直すのだ!!」
麻「ヤバいスライム出る(笑)」
姫「テテテテン♪土方歳三が現れた。(笑)」
来「ウケる(笑)。姫やっちまったね(笑)」
姫「ムカついたんだもん。偉そうにさぁ。鬼の副長だかなんだか知らねーけど!」
麻「絶対目つけられたよ。姫」
姫「近藤さんに守ってもらう(笑)」
来「姫芹沢さんとこ行くしょ!」
姫「じゃぁ芹沢さんに守ってもらう(笑)」


麻希の目が真剣になった。

麻「姫…なんで私達は一緒に行ったらダメなの?」
来「姫一人でなんて行かせられないよ…」

麻希と来弥が下を向いた。

姫「…あのね、芹沢鴨ってすっっっごい酒乱なの。しかも女好き。そんなとこに2人を連れて行けない。」
麻「だったら姫だって!!」
姫「私なら大丈夫だよ。なんせ2人より芹沢さんに詳しいからね!それに、ここなら近藤さんがいるから。あの人なら2人を任せられる。土方さんも面倒見は良いから大丈夫。頼れるよ。」

姫は2人の目を見て微笑みながら言う。

麻「…わかった。なんかあったら連絡してよ!?」
来「そうだよ!ケータイあるで……なーいっ!!」
姫「キャリーもバッグもなーいっ!!」
麻「一緒に落ちたよね!?ってか持ってたよねっ!?」
姫「し…死ぬ…バッグないと死ぬ…」

この世の終わりの様な顔をする3人。
この世界にいることより、バッグがないことの方が3人はショックだった。

麻「原田さん!!原田さんに聞こう!」
姫「何で?」
麻「私をここまで連れてきたの原田さんだもん!…あ!!原田佐之助!!」

突然大きな声を出した麻希を2人は見る。

麻「そうだよ!どっかで聞いた名前と思ったんだ!!るろ剣!!るろ剣だ!!」
来「それだ!!懐かしい!るろ剣!!」
姫「ふっふっふっ…原田佐之助はイケメン…」
麻&来「マジか!?」
姫「土方歳三もイケメンだけど、原田佐之助もイケメン!!」
麻「ちゃんと見ておけば良かった!!」
来「荷物聞くときしっかり見ておく!!」

3人は話していくうちにいつもの自分達に戻っていくのを感じていた。
ふざけ合い、笑い、イケメンで盛り上がる。
どこにでもいる、普通の女に戻っていた。

姫「大丈夫だ!きっと荷物も見つかる!!きっと戻れる!!」
麻「だよね!3人一緒なら大丈夫だ!!」
来「異次元旅行なんて凄いよ!!楽しもう!!」

3人は頷き合い、手を取り合った。



6 バッグがない!

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