京都へ行こう

□3 タイムスリップ!?
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?「3名共意識ははっきりしているか?」

真ん中に座っていた、いかつい男が口を開いた。

来「はい…多分…」
?「お前達はどこの国から来た?」
麻「どこって…日本です」

「日本人?」
「あの着物はなんだ?」
「髪の色も変だ」

男達がざわついた。

原「おいっ!お前ら嘘つくなよ!?そんな格好した奴が日本にいる訳ねぇだろ!?」
麻「嘘じゃありません!」
原「じゃぁどこにそんな格好した奴がいるんだよっ!?」

原田が麻希に詰め寄る。

麻「原田さん、助けて頂いたのは感謝しています!でも私達は日本人だし、言葉だって通じてるじゃないですか!!」
原「何処かで日本語を習ったんじゃないのか!?」
麻「なっ!!何言ってんですか!?おかしくないですか!?」
原「あぁっ!?何だとテメー!?」
来「ちょっと麻希っ!」

麻希を止めるように来弥が話す。

来「えっと…原田さん?でしたよね?私達は北海道から京都へ旅行に来たんです。服だって普通のだし、それに髪を染めることなんて、当たり前です」
原「そんな訳ねぇだろ!!北海道なんて場所は日本にはねぇんだよ!!」

3人は絶句した。

来「北海道が…ない?」
原「そうだよ!」

麻「そんな…バカな…」
来「地図…そうだよ!!日本地図!!日本地図を見せてください!!」

?「おいっ!日本地図を出してやれ!」

「はいっ!」と、男が一人部屋から出ようと襖に手を掛けた。その時…


姫「蝦夷…」

?「蝦夷…だと?」


ずっと何かを考えている様子だった姫が口を開いた。


麻「蝦夷って…北海道の事?」
来「昔の呼び方?」
姫「だって…こんな昔みたいなのなら「どうやってここまで来た?」

真ん中に座っていた男が口を挟む。

来「どうやってって…飛行機で…」

飛行機という言葉を聞いてまたもや男達がざわついた。

?「うるさい!!!」

男の剣幕で一気に場の空気が凍りついた。
3人も黙り混む。

?「すまないな。騒がしい奴等で」
姫「…いえ…」
?「ところで紹介がまだだったな。私は芹沢鴨だ。壬生浪士組の局長をしている。こっちは同じ「芹沢…鴨?」

姫の顔付きが変わった。

麻「姫…?」
芹「何だ、私を知っているのか?」
姫「ぁ…あの…今は……」
芹「なんだ?」
姫「文久3年…ですか?」
麻&来「は?」
芹「そうだ」
麻&来「え!?」
姫「やっぱり…。すいません、芹沢さん。少し2人に話す時間をください」
芹「そいつぁ無理だ。俺達はお前等を疑っている」

芹沢の口調が変わった。意地の悪い笑みも溢している。

芹「変な相談されちゃぁ困るからな」

姫を睨み付けるように芹沢は話す。
はぁ。と、姫は溜め息をついた。

姫「麻希…来弥…私達…タイムスリップしちゃったみたい…」
来「…え?文久3年っていつ?」
姫「1863年…151年前…」
麻「151年前って…」
来&麻「えええぇぇぇぇっ!?」

2人の絶叫に、部屋にいた全員が耳を塞いだ。



4 お世話になります

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