DREAM〜弱ペダ短編〜
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『ほぁ〜…///』
一「…何?」
『…や、何でもございません…///』
一「…気になるんだけど。」
そう言いながら、顔を近付ける青八木くん。
きゃ〜心臓止まる〜!///
今日は何故かポニーテールに黒縁メガネな青八木くんにやられた私は、朝からまともに青八木くんの顔を見れない。
純「まぁまぁ。あんま名無しを困らせるなって。」
一「…困らせてるのは名無しだ。」
そう言いながら教室の後ろのドアから、出ていってしまった。
『どうしよう…青八木くん、怒っちゃった…。』
私がオロオロしていると、隣で手嶋くんが溜め息をついた。
純「で?何で名無しは、あからさまに目を合わせようとしないんだ?」
『だってさ!///…ポニーテールに黒縁メガネはズルい…///』
純「…つまり…青八木がカッコいいからって事か?」
『う…はい…///』
純「なるほど…。」
手嶋くんは何かを考え出すように、顎に右手を当てた。
純「…良い事思い付いた。」
『え?』
そう言うと手嶋くんはクスッと笑った。
一「…純太、名無しを知らないか?」
純「あぁ〜…多分、屋上。」
一「…名無しに辛く当たった事、反省してるんだ…。」
純「じゃあ、それも含めて話してこいよ、な?」
一「…うん…!」
一「…名無し?」
私が屋上のフェンスに腕を掛け、校庭を眺めていると、背後から青八木くんの声がした。
私はその声に呼応して振り返る。
『青八木くん…。』
一「!?」
青八木くんは私の姿を見るや否や目をかっ開いた。
手嶋くんの作戦に乗った私は、いつもと違う格好をしているからだろう。
一「え…名無し…だよね?
『あはっ…うん。』
青八木くんが目をキョロキョロとさ迷わせている。
あ…青八木くんはこんな気分だったのか。
目が合わないから、表情が読み取れない。相手が何を思っているか分からない。
『青八木くん、朝はごめんなさい。』
一「え?…あ…。」
『…青八木くん、黒縁メガネもポニーテールも凄く似合ってて。だから目を合わせられなくて…。ごめんなさい。』
今度は青八木くんの目を見て言った。
一「俺こそ…ごめん。」
私はブンブン首を左右に振った。
一「…名無しの気持ち、少しは分かったかも。」
『え?』
青八木くんは私の目の前に立ち、私の髪を掬った。
そのまま髪にキス。
『なな何して…!!///』
一「イメージ変わると、我慢出来なくなる…かも///」
青八木くんはイメージとは違って少し情熱的だな〜、なんて呑気に考えていた夕暮れ時。