DREAM〜弱ペダ短編〜
□Spark
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『今度の花火大会一緒に行かへん?』
「ウチ、その日は用事があるんよ…カンニンね…。」
『…て事が昨日あったんよ…ショック…。』
明らかに肩を落とす名無し。
いつもボクはこれに負けるんや。
ハァ…
翔「花火大会、いつなん?」
『?…8月3日。』
翔「…最後まで居られんけどそれでもエエの?」
あんまし暗いと危険やからね。
『…翔ー!』
思いっきり名無しがボクに飛び付いてきた。
翔「ちょっ、やめ!///」
〜8月3日〜
ボクは今、名無しを探してるんやけど、なかなか見当たら…ん?
翔「…名無し?」
『あ、翔くん!』
そこに居ったのは浴衣姿の名無し。
…似合うとるな///
翔「…行くで。」
『……浴衣、変?///』
あ゛〜〜!///
翔「…変やないよ///」
『本当?良かった!』
ボク、キモいな。
ピュー… ドォン!
『ぅわあ!』
翔「ププッ…驚き過ぎやろ。」
『わっ!…と…。』
名無しは、歩き辛そうやなぁ…下駄やしチビやから。
グイッ
腕を掴んでボクの腕に掴まらせた。
翔「…仕方無いなぁ。掴まっとき///」
『おおきにー…///」
キミにつられてボクまで顔が真っ赤や。
キモ。
翔「屋台、行く?」
『行く!』
翔「…何で食い物ばっかりなん…?」
『へ?はひぃ?(え?何ぃ?)』
リスみたいに頬張らんでも、誰も取らへんよ。
クスッ
翔「何でもない。」
『!!///』
…何や、急に真っ赤になって。
『…あ。…時間…。』
そろそろ帰宅する時間や。
翔「…そな悲しい顔せんでも、来年もまた来るやろ…///」
『…エエの?』
翔「嫌なら来んけど。」
『来る、来ます!』
チュッ
翔「…ここじゃこれ以上は我慢やな。」
本当は深いの、したいんやけど。
『…?』
翔「こっちの話や。」
そう言ってゆっくり歩き始めた。
『…翔くんは浴衣着て来んの?』
翔「着て来て欲しいん?」
『うん!翔くん、むっちゃ似合うと思うんよ!』
翔「ハァ!?///」
反則やろ、今の…///
『?顔真っ赤やね?』
翔「花火のせいやろ。」
『ここじゃもう花火の影響受けないんじゃ…』
おしゃべりな口は…塞いだる。
チュッ…クチュ…
ここなら人だかりから少し離れとるし大丈夫やろ。
『ん…はぁ……い、いきなり何するん!?///』
翔「ん?ディープキスやけど。」
『!?///』
スパーク起こしとる名無しが可愛いなんて言うたら、またスパーク起こすんやろうか?