DREAM〜暗殺教室短編〜
□Invite
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ん?悠馬くんから電話だ。
『もしもし?』
悠「名無し、さっき商店街の福引きで旅行券が当たったんだけど、良かったら来週一緒に行かない?」
それは私の彼氏である悠馬くんからのデートのお誘い。
『良いの?行きたい!』
悠「じゃあ迎えに行く。」
時間とかも決めて、すぐに通話を終えた。
久し振りに会える!
悠「おはよう。」
灰色のシャツに白と水色のカーディガン、それにジーンズという格好で迎えに来てくれた悠馬くん。
『おはよ!』
悠「それじゃあ行こうか。」
悠馬くんは大学に入ってすぐに車の免許をとった。
運転出来た方が何かと便利らしい。
運転をしている悠馬くんがカッコ良くて、「恥ずかしいから、あんま見ないで///」と悠馬くんに言われるまで、ガン見していたことに気付かなかった。てへぺろ。
悠「着いたよ。」
『わぁぁ…!』
とっても大きな旅館。
こんな所、初めて泊まる…。
無事チェックインを終え、部屋へと通された。
『…広いね。』
悠「ウチより広いんじゃ…。」
私は黙ってそっぽを向いた。
悠「否定して!?」
普段よりもゆっくりとした時間の中で、色々な事を話した。
悠馬くんがこの前、大学のミスターに選ばれたとか、私の卒論の内容とか。
たくさん話してお腹が空いてきたな、と思った時に、部屋に料理が運ばれてきた。
『いただきます!』
悠「いただきます。」
『美味しい!』
『ご馳走さまでした!』
悠「風呂…どうする?」
『悠馬くん、先どうぞ?』
この部屋の奥には露天風呂があって、そこからの眺めは絶景らしい。
悠「…」
『?』
急に黙って下を向いてしまった悠馬くんを不思議そうに見る私。
悠「…一緒に入る、って選択肢は無いの?」
急に顔を上げたと思ったら、上目遣いでそう言った。
『…え?///』
悠「嫌?」
悠馬くんは両腕を組んでちゃぶ台に乗せながら、首を傾げた。
『…///』
私が黙って下を向いて首を左右に振ったら、悠馬くんが立ち上がって、私の腕を引いて立ち上がらせた。
悠「…じゃあ行こっか///」
『うん…///』
悠「…こっちに来なよ、名無し。」
現在、露天風呂に浸かっている私達の距離は1m以上。
悠馬くんが寄る分、私が距離を取る。
いくらお湯のおかげで体が見えてなくても、恥ずかしい。
『これ以上は恥ずかしい///』
だからこれ以上は近付けさせない!
バシャッ
『!?///』
いきなり悠馬くんにお姫様抱っこされた。
いつの間に距離詰めたの!?
ニコッ
悠「部屋行こうか。」
あれ、"?"が無い気が…。
『ちょっ、待って!!///』
悠「待たない。暴れないで。落とすよ?」
ドサッ
バスタオルを掛けてくれ、ベッドに降ろしてくれたらいきなりキスされた。
『…ん…ハァ…///』
悠「…名無し、やらしい声だね。」
完全にスイッチ入ってる。こうなると、悠馬くんは止まってくれない。
『仕方ないじゃん///』
悠「名無しは、キス好きだもんな?」
『別に…!///』
クスッ
悠「嘘、下手だよ?」
『分かってる!///』
悠「分かってるんだ。」
『うぅ…///』
顔を見られたくなくて、両手で顔を覆った。
ペロッ
『ひゃあ!///』
首筋を舐められた。
悠「…感度良過ぎ。」
『うるさい!///』
悠馬くんを押し退けようとしても、歯が立たない。
しかも、両手を掴まれた。
悠「逃がさないよ?」
私はいつもこの瞳に殺られるんだ。