DREAM〜暗殺教室短編〜
□続・Sweet heart
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今日は皆からの"カップケーキのお礼"ということで、業と遊園地に来ている。
業「久し振りだね〜、ここに来るの。」
『そうだね!』
前にここに来た時に私は可愛いペアストラップを見つけた。それを買うためにも、業とまた来たいと思っていたので、皆には感謝だ。
『…業、あのさ?』
業「よし!まずはジェットコースター行こう!」
珍しく業がはしゃいでる。
…まぁ、時間は沢山あるし、急がなくても良いか。
『うん!』
…なんて考えが甘かった。
遊園地内を一通り回って、最後にお土産屋さんに行きたい、と業に伝えて一緒に来たのは良かったが…。
『え!?もう売り切れちゃったんですか!?』
店「申し訳ありません…。再入荷の予定もなくて…。」
『そんなぁ…。』
一足遅かった。
業「アララ。」
業「名無し、帰ろうか。」
『うん…。』
業「…そんなにあのストラップ欲しかったの?」
『うん…どうしても欲しかったの。』
だんだん、涙が浮かんでくる。
それくらい欲しかったのだ。
業「ふ〜ん?こんなストラップがねぇ…。」
そう呟いた業は、私がずっと欲しかったペアストラップをプラプラと揺らしていた。
『!?』
涙が引っ込む、というのはこういう事を指すのだろう。
業「どうしたの?」
『ど…どうしたの、は私のセリフだよ…。』
業「欲しい〜?」
ニヤッ
普段と変わらぬ意地悪。しかし、今の私にとっては大切なことなのだ。
『…欲しいです…///』
業「良いよー…はい。」
業が私の掌に優しくペアストラップを乗せてくれた。
『…ありがとう!///』
業「どういたしまして。」
2匹の熊の手がくっつくと、ハートのストーンが完成する様になっている。
手に入れられて良かった。
しかし、ここからが本番だ。
『業…一緒にこのペアストラップ、付けて欲しいんだけど…嫌かな?///』
業「嫌な訳ないじゃん。大切な彼女の頼みなんだから。」
『…凄く嬉しい。ありがとう、業!///』
『そういえば、ストラップはいつ買ってきてたの?』
業「え?名無しが遊園地に到着する前。」
『え!?何で!?』
業はフッ、と微笑んだ。
業「名無しの事なら何でも分かるんだよ。」
チュッ
『…参りました///』
一生業には勝てないと悟った名無しであった。