DREAM〜うたプリ短編〜

□Consideration
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打ち合わせが終わって、今、私と翔くんは、皆とお話し中。

音「今何時〜?」

真「7時20分だ。」

レ「もう暗いし、帰ろうか。」

確かに外は真っ暗で、皆荷物をまとめて、帰ろうとしている。
私も荷物をまとめ、チラッ、と翔くんの方を見た。

翔「そうだ。名無しは、先に帰ってろ。」

『用事?待ってるよ?』

翔「いいから帰れって。」

翔くんの言い方が、凄く頭にきた。

『待ってるって言ってるのに、何でそんなに頑なに拒むの?』

翔「ハァ…名無し、帰れ。」

『っ…分かった、帰る!』

バンッ!

私は部屋を飛び出した。

ト「…追わなくていいのか。」

翔「…しょうがねぇだろ。こうでもしないと、帰らねぇんだから。」

那「翔ちゃん!」

翔「チッ…分かったよ!」





『ハァハァ…頑張った。翔くんの前で泣かなかった…!』

涙を堪えながら事務所を飛び出てきた。

翔くん…何で一緒に帰っちゃ駄目なの…?

そう思ったら涙が溢れ出てきた。

『…ヒック……ぅ……』

ギュッ
翔「ゴメン、名無し!言い過ぎた!」

『…へ…?』

後ろの方向を振り返ると、息を切らしている翔くんが居た。

翔「!!悪い…泣かせるつもりは無かったんだけど…。」

『いや、これは…。』

必死で言い訳を探すけど、翔くんの前ではどんな嘘も通じない。
分かってるから、言い訳を探すのを途中で止めた。

翔「…一緒に帰りたく無かった訳じゃねぇんだ。名無し、暗所恐怖症だろ?帰りまで話してたら自然に歩くのも遅くなるし、何より…。」

『何より?』

翔「…名無しが、他の奴と話してんの見たくないから。」

『えっ…?///』

那「あっ、翔ちゃんと名無しちゃん発見!」

セ「良かった。ショウ間に合ったんですね。」

翔「全力疾走したからな!」





ト「では帰りましょうか。」

レ「おチビちゃんがレディの部屋まで送れば良いだけの話だろ?」

翔「それもそうだな!」

『えっ!悪いよ‼』

翔「バーカ///」

翔くんに頭をコツン、と叩かれた。

翔「1秒でも長く一緒に居てぇ、って言わなきゃ伝わんねぇ?」

優しく微笑みながら言う翔くんに、頭をブンブン横に振っておいた。

那「名無しちゃん、顔真っ赤で可愛いです〜‼」

『そんな事無いよ!///』

翔「…名無し、こっち。」

腕を引かれて私は壁と翔くんの間に。

レ「嫉妬だね。」

『えぇ!?///』










気遣いって、伝われば凄く幸せな気持ちになれるけど、伝わらなきゃすれ違う原因にもなっちゃうんだね。

気遣い、ありがとう!でも、これからは言葉にしてね、翔くん!
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