DREAM〜黒バス長編〜

□第二話
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桜が舞う校舎内。
きっとあの窓から桜の花びらが入ってきてしまっているのだろう。

私は征十郎くんと帝光中学校に入学した新1年生だ。

征「…なので…」

今は入学式の真っ最中。征十郎くんは新入生代表の挨拶を壇上でしている。
どうやら学校側は首席入学者が2人居たので五十音順で決めたらしい。
ちなみに私も満点で首席入学しました。





『…ここに私が居て良いのかな。』

征「良いに決まっているだろう。合格したのだから。」

背後から急に聞こえた征十郎くんの声。
今は新入生の挨拶をしているのでは…?

征「入学式は終わってこれから各自教室に移動だ。ちなみに名無しはオレと同じ2組だよ。」

『え、もう終わってたの!?』

征「ほら、行くぞ。」

そう言って差し出された右手を私は素直に取った。

しばらく歩いていくとすれ違った人とぶつかってしまった。

『あっ、ごめんなさ…え?』

視線を約50p上げた所に紫色の髪の男の子。
きっと新入生だろう。しかし…デカい。

「大丈夫だった〜?ゴメンね〜。」

のっそのっそと歩いて行ってしまった男の子。
…興味深い子だ。





またしばらく歩いていくと、女の人だかりが出来ていた。

私に聞こえていた声はコレだったのか…。

そして「あの…あのぉ…」という声が聞こえた。

この男の子の声だったのか。
目の前に立っていた水色の髪の男の子。
影薄いなぁ…。

とりあえずこの女達をどかすか。

『あの、通して頂けますか?』





「うわっ…怖〜。」
「ちょっ…もう教室戻ろ〜?」

その際、女達が水色くんにぶつかった。
咄嗟に私はその子を支えた。

「!…ありがとうございます。」

『…』

コミュ症は人と関わるのが極端に苦手だ。
困った…。

征「名無し、早くしろ。」

『あ…ゴメン。』
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