DREAM〜リボーンシリーズ(雲雀)〜
□嘆き弾
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恭「名無しさん、見回り行くよ。」
『はい。』
新学期が始まり、それぞれは新たな学年へと進級した。
雲雀や草壁などの風紀委員は例外だが。
恭「…見つけた。」
見回りの途中、校舎裏でタバコを吸っている生徒を発見した。
走り出した雲雀の後を追って名無しさんもその生徒の元へと向かった。
恭「ねぇ。」
ビクッと肩を震わせた生徒はゆっくりと振り返る。
そこには獲物を前にした肉食獣のような笑みを浮かべる雲雀と、穏やかに微笑む名無しさん。
「ひ、ひぃぃぃ!」
恭「校則違反だ、咬み殺す。」
『その前に法律違反ですよ。』
生徒は怯えて走り出した。
「どけぇぇぇぇ!!」
一直線に名無しさんへと向かって行く。
恭「…君は実力を見誤っているよ。」
ヒュ……ドガッッ!!
見事な回し蹴りが生徒の腹に決まった。
「ぐはっ…」
トッ…ガッ!!
そして華麗な踵落とし。
ドサッと生徒は意識を失い、倒れた。
名無しさんは着地を難なく決め、スカートの乱れを直した。
『少々はしたなかったですね。すみません。』
恭「僕の獲物だったのに。」
『しかし彼は私を相手にご所望の様でしたので。』
ボコスカと生徒をトンファーで殴りつけ、気が済んだ雲雀は生徒の首根っこを掴んで引きづりながら歩き始めた。