異世界の放浪者と
□天然歌姫と予言めいた言葉
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「あ…大丈夫ですか?」
「まあな。」
「あ!時雨だ〜!」
ユウサリとは別の声が聞こえたかと思えばいきなり飛びつかれた。
「ぐほあっ!?」
「しっ…時雨!だ…大丈夫!?」
「だ…大丈夫だ。ちょっと痛いけど。」
心配そうにレディアが俺を覗き込む。…ていうか…
「何時来たんだよ…ロディア…」
「?結構前からいたけど」
淡い緑のロングヘアーの少女がへにゃっと笑いながら答えた。俺が首をひねるとレディアが教えてくれた。
「えっとね…時雨達が調べものをしている間に来たんだよ」
「へえ…」
「でも…、二人共忙しそうだったし…それにロディアが…」
レディアがチラっとロディアを見ると機嫌よくニコニコしながら手を挙げた。
「二人の時間を大切にしてあげないとね〜って言ったんだ♪」
「「は…?」」
ロディアにそう言われ、思わずユウサリを見ると何故か顔が赤くなっていた。しかも何か慌ててるし。
「何考えてんだよ。なんだ?変態かお前」
「ちっ…違いますよ!!」
顔を更に真っ赤にして全力で否定するユウサリ。…説得力ないぞ。それ←
「ほう……?貴様は時雨…というか妹をそうみていたのか…」
物凄くどす黒いオーラを放ちながら愛用の妖刀を構える蒼夜。…つーか今、俺のこと"妹"って言わなかったか?
あれか…いつもの悪い病気が出たのか。←
「違いますよ!!ていうか貴方もなんですか…?然り気無く時雨を妹って言いましたよね!?」
「ああ。言ったさ。」
「さらっと認めんな、アホ蒼夜!!」
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