異世界の放浪者と
□考えと予言者
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「……どうなんだよ。」
「……今やってますから…」
なんだかんだで気絶した(というかさせた←)ユウサリを無理矢理叩き起こして書庫にて本で情報収集中。
「俺が行った世界の…あの街についての本とか…ねえのか?」
「あるはずですよ…多分。」
…多分て。逆にこの本の海と言っても過言じゃないくらいの書庫というより大図書館すら超えるこの場所でそれはないだろ!←
しかも…様々な世界の本という本が納められているこの場所でないのはおかしいだろーが!
「確かこの辺りに…あ、ありましたよ」
「おお。マジか!」
ほらな。ちゃんとあったじゃないか←
ユウサリが手にしていたのは伝説やその地域のおとぎ話をまとめた本だ。…まあ、ありきたりだよな。
…ただ、俺が聞いた話よりは削られていたりするかもしれないが…読むのはユウサリだ。
輪廻を統べる…それとはまた別のユウサリの能力。それが"リーディア"という力だ。
…創造主やミネル、ネファルも持っているらしいが…今近くにいるのがこいつだから仕方ない。←
"リーディア"の能力は本とかに記述されている事だけでなく、それより更に深い部分を読み解くらしい。しかもそれを瞬時に。著者の考えやどのように思いながら書いたのかも読み解けるとか。あとは…言語が世界や国で違うことがあるがそれを気にせず読めるとかいってたな。
…俺には到底できんな←
「…どうだ?何かわかったか?」
「そうですね…」
顎に手あて、少し唸るユウサリ。
「…戒め、微かに野望と私欲…」
「戒めに野ぼ……は?」
野望に私欲?どういうこっちゃ。←
「…はぁ!?なんで野望とか私欲が読み取れるんだよっ!?」
「うわっ!叩かないでくださいよ…!本当にそう読み取れたんですから…」
ユウサリに飛び掛かり軽く叩く。…ホントに軽くだぞ?←
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