異世界の放浪者と
□帰還と過保護者
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「…時雨!その痣…どうしたの!?」
フランがいきなり声をあげた。
あー…さっきのヤツか。まだ回復しきってなかったのかよ。←
「…あー…大丈夫だ。」
「でもっ…!痣…結構酷いよ…?」
フランに言われ恐る恐る触れてみると鈍い痛みが走った。
「っ…」
「…あまり大丈夫そうではありませんね…」
「ユウサリ…」
声が聞こえた方に顔を向けると心配そうにしているユウサリがいた。
「貴女も女性なのですから…顔はダメですよ!」
「わかってるっつーの。ていうか今回はな…」
なんか…嫌な予感。←
「もし顔に傷が残ったら大変じゃないですか!」
「いや、今回は俺が被害者で…」
「それに貴女は無茶しすぎですよ!!」
うわー…こうなったら言い返す暇すらねえ…
「色々癪だがそこの夕日色の言う通りだ。」
「うげっ…蒼夜(そうや)まで…」
リット曰く過保護者二人組…ヤバい。揃っちまったよ←
フランですらジト目で見てるし!レディアは(もはや安定の)おろおろしてるし…
なんでこんな時にミネルとかリットとかいないんだよ!?←
「あのな…今回は…マジで」
「いくら回復能力が高いとはいえ…!」
「流石に顔は駄目だろ。」
「………。」
絶対に終わらねぇだろ…これ…
「「というか、誰にやられた(のですか)!?」」
二人が声を揃えてそう言ってきた。しかも気迫が…正直怖い←
というか…漸く聞いてくれるのか。
「あー…実はな…」
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