異世界の放浪者と

□子孫の話
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次の日。
宿屋で食事を取ったあと武器の刀の手入れをし、壁にかけていたミリタリーコートを羽織る。

女将に宿代を払い、街に出た。
「さてと。」
"鬼の子"と関わった人物の子孫、それがこの街の貴族、アルバニア家なんだとわかった。
…だが、聞きたいのは山々なんだが…所詮は旅人で男装少女の姿をした俺が簡単に高貴な身分の人と会って話すことができるか?
いや、確かに俺は神だが簡単にバラせば後々厄介になるかもしれねえ。だから正体をバラす訳にはいかん。

……とは言うものの、"鬼の子"についてその貴族の人が一番知っていそうな気がする。どうしたもんかな…

そう考えながら街を歩いていると、建物がなく見晴らしの良い丘と一本の木が視界に映った。
そしてそこには、黒髪でウェーブがかかったロングヘアーの少女の姿があった。しかも、服装からしてかなりの身分だろう…。近くに従者らしきメイドがいるしな。
すると、その少女と目が合った。そして手招きをしてきた。俺は一瞬驚いたが少女は微笑んでまた手招きをする。…行くしかないのか…←



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