ロストワールド

□それぞれの邂逅
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 …そのころ。

―――現代異能力世界

―西暦2021年 東京―

 ……のとある異界化した場所。

―首都高/湾岸天楼



 帝竜インソムニアにより、首都高の巨大な橋と道路、建造物を破砕して海から竜巻のようなものが突き出ているように見える「造られた迷宮」…―――

 平和だった頃の名残なんて殆ど残っていない。

 そして、インソムニア攻略の時、私たちを悪夢で苦しめた場所。


 マモノの大量発生のため、ここに来ていた。





「むー…スミドロンかー…」

 長いツインテールを揺らし、キーボードに何かを打ち込みながらミコトが言った。

「弱点は氷属性だよー…って、言わずもがな?」

「…大体は知ってるから。大体は!」

 やや呆れたように、目深にフードを被り直しながら、フユトがツッコミを入れた。
 …うん。確かに大体は知ってるよね。大体は←

「にゃはは〜!じゃ、ナナセーどうする?」

 私達の目の前にいる、長い鬣を持ち、鋭い大きな牙の生えた虎のようなマモノ――スミドロンを指しながら聞いてきた。

「…そうだね…。氷が弱点なら、まずアイス:TROYを優先して掛けて…可能ならゼロ℃ボディもあった方が良いかな。その後は、攻撃上げてから一気に行く!」

 そう言うと二人は頷いた。

「あいあいさー!」

「了解!いつも通りって訳な!」

 それぞれ返事をしながら、先程言ったことを実行しようと動き出した。

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