異世界の放浪者と

□灰色の青年
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「そうなのかい?」

「そうなのです!!」

本当…何なんだか。←

「あー…盛り上がってるところ悪いが…アルフさんよ、ここってアルバニア家の屋敷か?」

「その通り。この間の犯人が侵入したとの情報が入ったんだ。」

あまり浮かない表情でアルフが答える。…なんとなくそんな気はしていたがな。

「あの"鎌鼬"も犯人のせい?」

「おそらくそうだと思われてる。」

「凶悪犯ってレベルじゃ収まりそうになさそうなヤツだな…」

俺がそう言うとアルフは苦笑しながら頷いた。
さらにアルフに訊こうとした時




「きゃあああああああああああああっ!!」




甲高い女性の悲鳴が屋敷から響いた。
同時に、ビリビリと強い魔力が放たれる。

「い…今のは!?」

「まずいっ!」

アルフがそう言うと屋敷に向かって走り出す。
一度フランと向き合うと頷き、その後に続いた。


―――――


アルバニア家・屋敷の中

「なっ…これはっ!?」

屋敷の中に入るとすぐに執事やメイド、兵士達がそこらじゅうに倒れていた。負傷はしているが…生きているみたいだ。

「…一体何のために…!」

悔しそうにアルフが顔を歪める。すぐにフランがその先を駆ける。

「こっち!」

「だそうだぜ?アルフ団長」

仲間達の状態を診ていたようだが致命傷を負ったものはいないらしく俺を見て頷き、フランがいった方に走り出す。
やっぱりその先も人が倒れている。しかも…奥に行くほどその数は増えている感じ。

ってことは…犯人はそこにいるのか…?

俺達は倒れている人々を踏まないように注意を払いながら廊下を進んだ。

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