賢者の石
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ミレーユはその中で不満げな表情をしていた。
まわりの生徒もだいたいがそのような顔だったが、考えていることはまったく違うだろう。
ミレーユは、寮対抗杯を獲得する、しないにはまったく興味はなかった。
ただ、食事をお預けにしてこのようなことが行われるのにどうしようもなくいらついているだけだった。
だけ、というには語弊があるかもしれない。
グリフィンドールが大騒ぎになっているのも煩かったし、レイブンクローもハッフルパフもその拍手に加わっているのも煩かった。
そしてなにより、落ち着くと感じていた大広間が、真紅と金色の飾り付けに変えられ、目が痛くなってもっといらついた。