火之迦具土神

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「…アニキ、その子が…カグツチの姐さん…ですか?」

毛利が撤退したのを見届けてから城へ戻れば仲間達は元親が入れ込んだ女はどんな人かと一目見るため大勢集まった

「…姐さんってぇより……嬢ちゃん?」

「…元親」

あまりに皆が集まり囲まれた為恐いのか、元親におんぶされているカグツチは背中に顔を埋める

「野郎共!!恐がってんじゃねぇか!!」

気恥ずかしさもありどかどかと城へ入っていった

「…アニキってあーゆうのが趣味だったんだな〜」

「雑賀の姐さんみたいなのが好きなのかと思ってたぜ」

「あ、でもよ。河野の鶴姫ちゃんには何だかんだ優しかったよな?」

「…確かに……」

「アニキ、幸せになってほしいな」

仲間達は本人が居ないのをいいことに好き放題だ

元親は元親で自分もカグツチも海水でびしょ濡れのまま城へ入るものだから侍女に叱られてしまった

「お風呂沸かしてありますからちゃんと潮を落としてくださいね!!」

元親もカグツチも着替えや布を渡され脱衣所に連れていかれてしまった

「…カグツチ、先に入れよ見ねぇから」

「…?…見ないって何を?」

「その…お前のいろんなとこをだよ!」

「見るとだめなの?元親はお腹見えてるよ?」

不思議そうな顔で元親の割れたお腹をつんつんしてみる

「…それは…その………」

何て説明したらいいんだ…

「元親、一緒に入ろ」

まぶしい笑顔を向けて言われれば頷くしかない

何でこんなに可愛いんだ…
あの目か?…嫌、目が塞がれてた時から可愛かったな…

ぼーっと考えながら服を脱いで行けばカグツチはじっと元親を見つめる

「どうした?」

「お風呂って服脱ぐの?」

「…全部脱ぐだろ?」

「わかった!」

「待て!!」

元親が見ている前でぽいぽい狩衣も着物も脱ぎ出してしまい動揺する

当の本人は全部脱いで煙すごーいとはしゃぎながら風呂へ行ってしまった


「…案外…あったな」

目の前で着物を脱いでいたカグツチの体を思い出す


あぁ……………やべぇ
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