ugly duck

□03
2ページ/8ページ

「まさむ…」

ね、と言う前に言葉が出なくなった

「…Ah?…飯か」

上半身着物を脱いでいて汗が光っている

朝お腹は見たけど背中も筋肉質で逆三角形だ

…触りたい

「…触るか?」

「…っ…いいです。ご飯冷めちゃいます」

布団を畳んで膳と座布団を並べる

宮と一緒に作ったお味噌汁なんて言うかな…

「「いただきます」」
何と言うか気になって箸を持ったまま政宗を見つめる。

最初にお茶…味噌汁に手を伸ばした…

何故かどきどきしてしまう

「…旨いな」

優しく笑う政宗にほっとする

「これお前が作ったのか?」

「あたしと宮ちゃんて言う女中さんと作りました」

「…また作ってくれよ」

小さく言う政宗に嬉しくなる

おひたし、漬物、焼き魚とヘルシーだがしっかり味がついていて本当に美味しかった

「あの…お昼は?」

「そうだな…茶でも習ってみな」

お茶って立てたこと無いんだよね…
不安だな…

「稽古抜けて見に行ってやるから旨い茶入れてくれ」

不安なのを感じ取ったのか優しく言う

「…はい」





何でこの人あたしが考えてること解るんだろ?

最初あんなだったから優しくしてくれてるのかな…
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ