retaliation

□05
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政宗の我慢の甲斐あって稽古に専念出来、攻城の日を迎えた

「そっちは任せたぞ」

「は!」

軍を小十郎に任せ、政宗と綾斗は先に出発し、後で合流することになった

日の出と共に政宗と出発する

「筆頭!どこへ行くんですか?」

「もう誰も居ねぇ。政宗、だろ?」

「…ま…政宗…様」

「good girl! そのうち様は外せよ?」

行き先はsecretだ!という政宗の乗る馬を追いかけるのに必死だった
後藤黒…噂以上の馬だ…

以前は空を連れていた為、ゆっくりとしか走れず数日掛かってしまっていたこの道を政宗が早すぎるのか、昼頃にはあの村へ着いてしまった

「…っ」

空を連れて出た日と変わらず全焼した家や厩。
毎日人が行き交っていた道には草が生えていた

広場へ行くと村を出た時とは違う情景だった

あの死体の山がない
その代わり、小さく盛られた土が沢山並んでいた

「…ここには…死体があったはず…」

「あの後、うちの暇な奴らと全員分の墓を作った」

あの時に話していたあの兵は…墓を作るために残っていた兵だったのか…
当時は伊達が襲撃したと思い込み、空も居たため全員を埋めることは出来ず、後ろ髪引かれる思いで村から逃げ出した
今頃獣の餌になっていたらと罪悪感があった

「…俺だって小さい村でも俺の国の大事な民だと解ってるさ。
この村を襲撃した報いはお前が居なくてもしていた。」

自分のことばかりと思っていたが…どうやら政宗の言っていた国造りは嘘では無さそうだ

馬から降り、二人で並んで無数に並ぶ土の山に手を合わせた


「お前の家は?」

「あっち」

馬を繋げ、政宗の手を引いて村外れに向かえば生まれ育った懐かしい自分の家が見える
家の横には空を連れて逃げる日に夢中で掘って作った親の墓
そこでも手を合わせる

「俺に任せな」

少し昔のことを思い出して涙ぐむ綾の頭を優しく撫でる


「これからpartyだ。気合い入れな」
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