retaliation

□03
1ページ/5ページ

あれから体は重ねていないが2度同じ様なちょっかいを出された

「…なんで部屋に入れねぇんだ」

「中から入れないようにしてますから。寝るならあんな狭い部屋より自分の部屋で寝てください」

小十郎の稽古の後、刀の手入れをしていると政宗は綾斗に詰め寄るが、目も合わせて貰えない

「嫌なら嫌って言え」

「嫌。」

「……………」

これ以上あんなことされると決心がぶれそうになる

「私なんかにちょっかい出すより喜んで筆頭の相手をする人ならいくらでも居るでしょうに」

「……他の女抱くぞ」

…子供か

「どーぞご勝手に……いっ」

刀を磨いていると刃に指が当たってしまい痛みと共に鮮血が指からこぼれ落ちる

「おい!」

政宗は血の出る指を掴み素早く口に含む

「………………」

この指に当たる柔らかい舌で身体中舐め回された

「…もう大丈夫か?」

くわえた指を離せば血が滲んではいるがこぼれ落ちるほどではなくなった

「……おい?」

「…あ…ありがとうございます…」

がちゃがちゃと刀を片付けて逃げる

何であの時の事なんか…
政宗にこれ以上ああやって触られれば仇討ちが出来なくなる気がして恐い


「政宗様…少々綾斗を構いすぎかと…あまり過ぎれば良くない噂も立ちましょう」

「…Ah…今夜部屋に。」

「…は。」






「ねぇさまー今日もむね来ないー?」

風呂を上がり部屋へ戻るが最近部屋へ入れないからか政宗の姿はない

「筆頭は忙しいからねー」

「そら、むねに会いたいー」

「…………………」

「むねとねんねするー」

仕方がない…
空と手を繋いで政宗の部屋へと向かう。
今日は空を預けて一人で寝よう

「えっと…確かこっちの部屋…」

うろ覚えの政宗の部屋を探し、明かりの漏れる部屋を見つける

「あそこが筆頭の部屋かな」

薄暗い廊下が恐いのか裾を掴む空を抱き上げて部屋へ向かうが近付けば声が聞こえる

「……っ……っ…」

「………………」

色っぽい女の嬌声

光の漏れる隙間から覗けば仰向けに寝る政宗の上で長い艶やかな髪を揺らしながら女がよがっていた

「あっ…あっ……まさ…むね様…」

「もっと振れよ」

女の腰を掴み乱暴に揺らせば女は一層甲高い悲鳴のような声を出す



「ねぇさまー!むねはー?」

空の声にはっとする

「ね、寝てるみたいだからまた明日にしよっか」

そう言うと空を抱きかかえて走って自室へ戻る


綾が角を曲がってすぐ襖が開く

「…綾…?」

そこには薄暗い廊下しかない
しかしさっきの声は確かに空だった

「政宗様ぁ?」

「…sorry,今日はもう帰ってくれ」

「じゃあ『綾ちゃん役』はおしまい?」

「そうだ」

着物を直し、また呼んでくださいね。と政宗の頬を撫でてその女は出ていった


綾に拒否されればされるほど欲しくて堪らなくなる。
しかし無理にすれば本当に嫌われるだろうと思い綾の振りをしろと言い女を抱いたが物足りない


辞めておくんだった
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ