retaliation

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「綾斗様!」

振り向けば女中が微笑んでいた

「空様を預かりますのでたまにはゆっくりと湯船へ浸かられてはいかがですか?」

「…でも…迷惑では…」

確かに女であることを隠す為一番最後に入り、空が居る為、烏の行水の様な風呂だった

「いいんですよ!空様、可愛くて女中や侍女に人気なんですよ?」

「では…すみませんが風呂の間お願いします」

女中に空を預けて風呂に入ることにした





風呂に入ったのはいいが…これからのことで頭が一杯だ
どうやって政宗を殺すか…
このまま稽古をつけてもらい強くなるのは大歓迎だ。
しかし男と偽っている以上長居は出来ない。
伊達の家臣になれば刃物も手に入るかと思ったがそうもいかない。
やはり父の刀を掘り起こすべきか…

「あー…どうすれば…」

「何悩んでんだ?」

その声に驚き振り向くと政宗が立っている

「ひっ筆頭!?」

「政務してたら遅くなっちまったんだよ。」

そう言って湯船へ浸かり隣へ座る

濁り湯でよかった……

「…で、何悩んでる」

「…空の事です。これから大きくなれば両親の事や村の事も聞かれます。どう答えるべきか…と。」

「hmm…なるほどねぇ…」

「筆頭…あなたはどの様な国が作りたいのですか?」

そうだなー…と空を見上げる

「今は戦を楽しんではいるが…結局は自分の持つ国の民が苦しまずに済む国だな。」

確かに…村に居たときも年貢は大して苦ではなかった

「では…自分のしたい政策に邪魔な村や町があればそこを消して押し通しますか?」

「Ah?んなことするわけねぇだろ」

何言ってんだ?と言う様な顔で見てくる

「…………すみません。言葉が過ぎましたね」

「いいさ………それより」

「…?」

「……………なんでもねぇ。湯冷めすんなよ」

それだけ言うとばたばたと出ていってしまった


股か胸触って女かどうか確かめるのもアリだがもし男だった場合…男色なんて言われるのは御免だ

その方法は…無しだな。
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